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「Quake」モードを追加した「Windows Terminal 1.9」が正式版に ~既定ターミナルの置き換えは搭載見送り

「Windows Terminal Preview 1.10」プレビューではUIを改善

「Quake」モードを追加した「Windows Terminal 1.9」(Windows 11に標準搭載のもの)

 米Microsoftは7月14日(現地時間)、「Windows Terminal 1.9」を正式リリースした。このアップデートの目玉は、いつでもデスクトップ上部に「Windows Terminal」画面を呼び出せる「Quake」モードだ。

 このモードはFPSゲームの名作「Quake」にインスパイアされたもので、グローバルホットキー([Windows]+[`]キー)を押すだけで、タイトルバーもタブバーもないシンプルなターミナルウィンドウにアクセスできる。手軽にターミナルウィンドウをトグルできて便利だ。

手軽にターミナルウィンドウをトグルできる「Quake」モード

 そのほかにも、「Windows Terminal 1.9」ではWindowsコンソールアプリにおけるマウス入力や、設定画面でカスタマイズした外観のプレビューがサポートされた。一方で、「Windows Terminal」をWindows既定のターミナルエミュレーターとして設定する機能などは安定版への搭載が見送られている。

 一方、次期バージョン「Windows Terminal Preview 1.10」ではドロップダウンメニューからコマンドパレットにアクセスする機能や、「Quake」モードの「Windows Terminal」をシステムトレイに格納する機能が追加される。ボールド(太字)のレンダリングもサポートされるほか、GUI設定画面の改善も引き続き進められるとのこと。

ドロップダウンメニューからコマンドパレットにアクセス

 「Windows Terminal」は、Microsoftが主導でオープンソースとして開発しているターミナルアプリ(ライセンスはMIT License)。DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンやUTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファーを備えたモダンな設計、複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えたり、ペインで画面分割して同時利用できるレイアウトの柔軟性、プロファイルベースの高いカスタマイズ性などが特徴だ。現在、「GitHub」や「Microsoft Store」から無償でダウンロードできる。「Microsoft Store」からのアップデート配信は若干遅れることもあるようなので、気長に待つとよいだろう。

 なお、「Windows Terminal」は1カ月スパンの開発サイクルを採用しており、現行のプレビュー版は来月に正式リリースされる見込み。

ソフトウェア情報

「Windows Terminal」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.9.1942.0(21/07/14)