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「Microsoft Teams」通話のエンドツーエンド暗号化(E2EE)がプレビュー公開開始

「Teams」を提供するMicrosoftでさえデータの復号は不可能

「Microsoft Teams」通話のエンドツーエンド暗号化(E2EE)がパブリックプレビュー、ロールアウトを開始

 米Microsoftは10月21日(現地時間)、「Microsoft Teams」通話におけるエンドツーエンド暗号化(E2EE)をパブリックプレビューとしてロールアウトを開始した。同社は今年初めに「Teams」通話でE2EEをサポートする計画を発表していたが、ようやく一般に開放される。

 エンドツーエンド暗号化(E2EE)とは、暗号化に利用する鍵を利用者だけが持つ仕組み。つまり、「Teams」を提供するMicrosoftでさえデータの復号は不可能で、メッセージの機密性を保つことができる。

 今回のリリースでは、1対1通話のリアルタイムメディアフロー(ビデオおよび音声データ)のみがE2EEの対象となる。また、以下の機能はE2EE通話では利用できなくなるので注意が必要だ。

  • 録音
  • ライブキャプション(字幕)とトランスクリプション(文字起こし)
  • 通話転送
  • コールパーク(他ユーザーやほかデバイスに転送可能な保留機能)
  • コールマージ(現在の通話を他の通話と接続する機能)
  • コンパニオンの呼び出しと他のデバイスへの転送
  • 参加者を追加して1対1の通話をグループ通話にする

 また、PSTN(公衆交換電話網)を利用した通話でもE2EEは利用できない。

 E2EE通話はデスクトップ版(Windows/Mac)およびモバイル版(iOS/Android)で利用可能。管理者ポータルでE2EEポリシーをテナント、ユーザー、およびグループに適用したのち、アプリでE2EE機能を有効化する必要がある(アプリ間で設定は同期される)。E2EEが有効の通話では、暗号化を示す「盾」アイコンに「鍵」アイコンが追加される。