ニュース

「Zoom」のエンドツーエンド暗号化(E2EE)、ブレイクアウトルームでも利用可能に

「Zoom Phone」でもサポート

「Zoom」のエンドツーエンド暗号化(E2EE)、ブレイクアウトルームでも利用可能に

 オンラインビデオ会議サービス「Zoom」を提供する米Zoom Video Communicationsは7月21日(現地時間)、エンドツーエンド暗号化を「Zoom Phone」とブレイクアウトルームに拡張すると発表した。

 エンドツーエンド(E2EE)暗号化は、キーを利用者側で管理することにより、サービス提供者を含む第三者による復号を防ぐ暗号化方式。「Zoom」の運営チームすらミーティングの内容を知ることはできなくなるため、より高いセキュリティとプライバシー保護が必要な場合に役立つ。

 しかし、「Zoom」ミーティングでE2EEを有効にすると、以下の機能が制限されてしまうという欠点があった。

  • ホストの前に参加
  • クラウド レコーディング
  • ライブ配信
  • ライブ文字起こし
  • ブレイクアウト ルーム
  • 投票
  • Zoom 連携アプリ
  • ミーティングでのリアクション

 とくにブレイクアウトルーム(大人数のミーティングを一時的に小さなグループへ分割する分科会機能)でE2EEが利用できないのは大きなデメリットだったが、今回のアップデートでそれが解消された格好だ。

 一方、「Zoom Phone」では1対1での通話中にE2EEへ昇格させるオプションが追加されており、会話を秘匿したい場合に利用可能。ただし、アカウント管理者側でE2EE機能を有効化し、自動通話録音を双方で無効化しておく必要がある。

「Zoom Phone」では1対1での通話中にE2EEへ昇格させるオプションが追加