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「Excel」のようなローコード向けプログラミング言語「Power Fx」、初期版が一般公開

市民ユーザーと専門開発者の懸け橋に

「Microsoft Power Fx」のプロジェクトサイト

 米Microsoftは11月2日(現地時間)、「Power Fx」をオープンソースで公開した。ライセンスは「MIT license」。今年3月にプライベートプレビューが発表されたが、ようやく一般にもお披露目された格好だ。

 「Power Fx」は、「Microsoft Excel」の関数によく似た数式言語。プログラミングに習熟していなくても、「Excel」の数式であれば慣れている・使えるという人は少なくないが、そうしたユーザーがすでに持っている知識やスキルを同社のノーコード・ローコードソリューション「Microsoft Power Platform」でも生かせるようにと開発されたものだ。オープンソースプロジェクトなので、「Power Platform」以外の製品に組み込めるのもメリットで、興味を抱いたプログラマーが開発に参加してくれることも期待できる。

 「Power Fx」のリポジトリは2つあり、1つがメインプロジェクト、もう1つがサンプルプロジェクトとなっている。サンプルは「Visual Studio 2019」以降で動作させることができる。

  • microsoft/Power-Fx:コアとなるコンパイラー、ランタイム、ドキュメントを配布。NuGetパッケージのソースコードも含む
  • microsoft/power-fx-host-samples:コアを利用したサンプルを集約。ホスティングAPIを通じてホストがエンジンとどのようにやり取りするかを見ることができる

 今回リリースされた「Power Fx」はC#で実装されているが、あくまでも開発初期のもので、メジャーバージョンはまだ「0」だ。まだ言語の文法とホスティングAPIを固める段階にあるとのことで、すべての機能が実装されているわけではない。「Power Apps Canvas」と「Excel」から約60の関数が実装されているが、これは順次拡充されていく予定。

「Microsoft Power Fx」のアーキテクチャー