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Excelみたいなプログラミング言語「Power Fx」、Windows操作の自動化で使えるように
3月版「Power Automate」デスクトップアプリにはコーディング支援「IntelliSense」も
2024年3月15日 11:35
米Microsoftは3月14日(現地時間)、プログラミング言語「Power Fx」をデスクトップフローに導入すると発表した。昨年12月にリリースされたデスクトップ版「Power Automate」アプリから含まれているとのことで、デスクトップ操作を自動化する処理(フロー)を組む際に「Power Fx」言語が利用できる。
「Power Fx」は、「Microsoft Excel」の数式構文にインスパイアされたローコード言語。「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「MIT license」。「Excel」の扱いには慣れているが、プログラミングの知識はないといった事務ユーザーが主なターゲットで、プロのプログラマーとの懸け橋になることが期待されている。
「Power Automate」の自動化処理の多くはコーディングなしでもビジュアルに記述できるため、かならずしもプログラミングに習熟している必要はない。とはいえ、ロジックを記述しなければならない場面が皆無というわけではなく、「Excel」の知識を役立てられる「Power Fx」言語が活躍するシーンは少なくなさそうだ。
デスクトップフローにおける「Power Fx」言語対応は現在、プレビュー機能として提供されている。デスクトップ版「Power Automate」アプリの3月リリースではサポートが拡充され、構文色分けやリアルタイムの入力補完、オートコンプリートといった「IntelliSense」機能がサポート。「Excel」で馴染みのある関数をとりあえず入力すれば、使い方(関数のシグネチャー)がポップアップ表示されるので、マニュアルがなくても使いこなせるだろう。
そのほかにも、新しい変数ピッカーが搭載され、フィルタリングや並び替え機能を利用して直観的に変数を選べるようになった。関数ピッカーも改善されており、利用可能な「Power Fx」をリストアップすることが可能だ。
デスクトップ向け「Power Automate」(Power Automate desktop)は、人間がマウスやキーボードで行っていた定型操作を自動化するRPAツール。現在同社のWebサイトから無償でダウンロード可能で、Windows 10ユーザーならば追加費用なしで利用できる。Windows 11には最初から含まれている。