ニュース

「IE 11」引退に向けて「Edge」の「IE モード」は強化され続けている ~Microsoftがアピール

COMオブジェクトの修復や「IE モード」の強化でモダン・レガシーのシームレスな切り替えをサポート

公式ブログ「Windows Experience Blog」

 米Microsoftは3月29日(現地時間、以下同)、「Microsoft Edge」の「IE モード」で2つの重要な機能強化を実施したと発表した。同社は昨年5月、「Internet Explorer 11」デスクトップアプリを1年後に引退させると発表し、「Edge」への移行を呼び掛けてきた。今回の機能強化は、その過程で顧客から得られたフィードバックに答えたものだ。

IE COMオブジェクトの修正

 今年の6月15日でスタンドアロン(単体)アプリとしての「IE 11」は利用できなくなるものの、コンポーネントとしての「IE」は提供が継続される。これは「IE」のCOMオブジェクトに依存するアプリケーションやワークフローが依然多く残されているためだ。

 しかし、スタンドアロンの「IE 11」を無効化すると、それらのシナリオの一部が意図せず壊れてしまう問題が発見された。この問題は優先的に対処され、すでに修正版が広く展開されている。

「IE モード」と「Edge」間でのCookie共有

 「IE 11」引退後のWindows 10では、基本的に「Edge」の「IE モード」でレガシーコンテンツを閲覧することになる。そのため、レガシーエンジンとモダンエンジンの切り替えが発生することが予想されるが、従来はCookieの受け渡しが完全ではなく(レガシーからモダンへの一方向のみ対応)、たとえばエンジンの切り替えでログイン情報が引き継がれず、再認証が必要になるなどの問題が発生していた。

 そこで、「IE モード」と「Edge」間でCookieを双方向でやりとりする仕組みが実装された。「Microsoft 365」管理センターには手動によるCookie共有の切り替えが組み込まれており、クラウドでホストされているサイトリストでWebサイトを指定し、必要に応じてCookieを共有できる。

レガシーコンテンツを閲覧を閲覧できる「Edge」の「IE モード」