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「Firefox 105」のちょっとした仕様変更が不評、開発チームが撤回

Mozilla、「Firefox 105.0.1」をリリース

「Firefox」v105.0.1

 Mozillaは9月23日(米国時間、以下同)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v105.0.1を正式公開した。「Firefox 105」は20日にリリースされたばかりだが、新規ウィンドウを開いた際のフォーカス移動に関する仕様変更が一件、加えられている。

 先日リリースされた「Firefox 105」では、新たにウィンドウを開くと、Webページではなく、アドレスバーにフォーカスを移動させるという仕様変更が加えられた。

 これはアドレスバーの利用を促すため意図的に行われたもので、たとえばホームページ([ホーム]ボタンを押したとき、または新規ウィンドウで最初に表示されるページ)を「Bing」にしている場合、ウィンドウを新規に開くと「Bing」の検索ボックスではなく、「Firefox」のアドレスバーにマウスカーソルが移動する。そのため、キーワードを入力して[Enter]キーを押すと「Bing」ではなく、「Firefox」既定の検索エンジン(日本語版の既定は「Google」)が利用されるというわけだ。

ホームページのカスタマイズを行う設定画面
ウィンドウを新たに開いた際、Webページ(の検索ボックス)とアドレスバーのどちらにフォーカスがあるべきか

 しかし、Webブラウザーのホームページに設定されるWebページは検索エンジンのものとは限らない。たとえば、ユーザーが業務サイトをホームページにしていた場合、以前は「Firefox」を起動するとすぐに作業を開始できたにもかかわらず、「Firefox 105.0」ではフォーカスをコンテンツエリアに移動させるという手間が生じてしまう。

 こうした指摘を受け、「Firefox」の開発チームは緊急のマイナーアップデートで仕様を元に戻すことにしたようだ。この挙動を管理するオプションは、「Firefox 107」への導入が検討されている。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。