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有料サブスク「Ubuntu Pro」がベータ版を卒業、個人用途は5台まで無料に

10年間のセキュリティ更新、高度なコンプライアンスと管理機能などがセットに

Canonical、「Ubuntu Pro」を一般公開

 英Canonicalは1月26日(現地時間)、Linuxディストリビューション「Ubuntu」の有料サブスクリプション「Ubuntu Pro」を一般公開した。昨年10月からベータテストされていたものだ。

 「Ubuntu Pro」は10年間のセキュリティアップデート、オプションの機能・サービス、サポートなどから構成される有料サブスクリプション。「16.04 LTS」以降の「Ubuntu LTS」(長期サポート版)で利用可能で、たとえば「Ubuntu Pro 22.04 LTS」サブスクリプションには以下が含まれる。

  • 2032年までの延長セキュリティメンテナンス(ESM)
  • ネイティブGPOポリシーのサポート、カスタムスクリプトの実行、特権管理を含む高度な「Active Directory」統合
  • 再起動不要、実行中にカーネルパッチを適用できるカーネルライブパッチ
  • FedRAMP、HIPAAおよびPCI-DSSコンプライアンス準拠のFIPS 140-3 Level 1暗号化パッケージ(近日提供)
  • CISベンチマークおよびオートメーションの認定を受けた「Ubuntu Security Guide」(USG)(近日提供)
  • KVMゲスト用の認定Windowsドライバー
  • 「Landscape」による「Ubuntu」システム管理
  • ナレッジベースへのアクセス

 また、「Ubuntu LTS」では5年までとなっている「Ubuntu Main」リポジトリのパッケージのパッチが、10年提供されるのも魅力。ベストエフォート(可能な限り努力する)とされている「Ubuntu Universe」リポジトリのパッケージも、10年間のセキュリティメンテナンスが保証される。

 価格はワークステーションで年間25米ドル、サーバーで年間500米ドル。30日間の試用できる。個人利用の場合は最大5台まで無料で、公式コミュニティのメンバーであれば50台にまで制限が緩和される。