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「Microsoft 365」認証問題を解決した「Thunderbird 102.7.1」が公開 ~自動更新が再開

「Thunderbird 68」から存在したS/MIME署名の検証時の脆弱性も修正

「Thunderbird」v102.7.1

 オープンソースのメールソフト「Thunderbird」v102.7.1が、2月1日(米国時間)に公開された。以下の修正を施したメンテナンスアップデートとなっている。

  • 「Microsoft 365」のアカウントで認証ができない
  • IDを切り替えるとHTML署名のリモート画像が表示されないことがある
  • 「¥r¥r¥n」という行末を含むvCardsのインポートに失敗する
  • アドオンの[Contribution]ボタンを押すと、外部ブラウザではなく「Thunderbird」のタブで寄付ページが表示される
  • XMPPが認識できないIQクエリに応答しないため、一部のサーバーが接続を閉じてしまうことがある
  • ウィンドウのタイトルバーのボタン(最小化・最大化・閉じる)がWindows 10のダークモードで表示されない

 なお、前バージョンでアナウンスされていた「Microsoft 365 Business」関連の問題は上述の通り解消された。中止されていた自動更新も再開されている。

 セキュリティ修正は、1件。S/MIME署名の検証時に証明書のOCSP失効ステータスがチェックされず、失効した証明書で署名されたメールが有効な署名を持つものとして表示される欠陥(CVE-2023-0430)が対処された。この問題は2019年8月にリリースされた「Thunderbird 68」から存在したという。

 「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7以降で利用可能。現在、公式サイト「thunderbird.net」からダウンロードできる。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロード可能。