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「Blender」のマイナーアップデートは年4回から3回へ ~LTSは毎年リリース

コーディングやテストにより多くの時間を割きたい考え

「Blender」のマイナーアップデートは年4回から3回へ

 フリーの2D/3Dコンテンツ制作ツール「Blender」は4半期に1回のマイナーアップデートを実施しているが、これが年3回に減らされるとのこと。

 「Blender」の開発フェイズは「Bcon1」から「Bcon4」の4段階に分かれており、現在は「Bcon3」に達した時点で次のリリースの「Bcon1」が開始されている。しかし、それぞれのリリースにはドキュメントやリリースノートを調整したり、ビルドとテストの調整といった作業が発生するため、「Bcon1」(新機能の追加、大きな変更)や「Bcon2」(改善と安定化)に割く時間が思ったほど取れなかったようだ。

 年間のリリースを1回減らせば、「Bcon1」「Bcon2」のためにより多くの時間を確保できる。また、年次イベントや休暇のためにバッファーを設けることもできる。

現在のリリーススケジュールと新しいリリーススケジュール

 従来の年4回のリリースサイクルは、「Blender 3.6」(LTS)まで継続される。続く「Blender 3.7」はスキップされ、「Blender 4.0」からは「Bcon1」を2週間追加するとのこと。

  • Blender 3.5:3月末リリース
  • Blender 3.6:旧スケジュールを踏襲し、7月リリース予定。LTSとして2025年7月までサポート
  • Blender 3.7:スキップ
  • Blender 4.0:新しいスケジュールに切り替え。11月下旬にリリース予定

 長期サポート(LTS)は年に1回リリースされ、2年間サポートされる。メジャーアップデートは2年ごとに実施される予定。Blender財団は、新しいスケジュールにより開発者がコーディングする時間やユーザーがテストする時間を増やし、ツールのメンテナンスが容易になることを願うとしている。