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内蔵カメラが動かない ~Arm CPU搭載のWindows 10/11デバイスで、5月23日から【7月13日追記】

「Surface Pro X」などに影響。カメラドライバーの更新で解決

同社のアナウンス

 米Microsoftは5月26日(現地時間、以下同)、一部のArm CPUを搭載する環境で23日から内蔵カメラが利用できない問題が発生していることを認めた。カメラアプリを利用しようとすると、「0xA00F4271<MediaCaptureFailedEvent> (0x80004005)」というエラーが表示されることがあるという。

 影響を受けるデバイスは、以下のプロセッサーを搭載したもの。同社製の「Surface Pro X」などのデバイスが該当する。

  • Qualcomm 8cx Gen 1
  • Qualcomm 8cx Gen 2
  • Microsoft SQ1
  • Microsoft SQ2

 影響が懸念されているプラットフォームは、以下の通り。クライアントOSのみで、サーバーOSは対象となっていない。

  • Windows 11 バージョン 22H2
  • Windows 11 バージョン 21H2
  • Windows 10 バージョン 22H2

 問題が生じるのは内蔵カメラだけで、デバイスに外付けされたカメラであれば正常に機能するようだ。

 同社は現在、デバイスメーカー(OEM)およびドライバーパートナーと協力して、対策版を準備中。当面の回避策として、トラブルを軽減するためのトラブルシューティングツールを対象デバイスに配信しているという。このトラブルシューターは自動で実行される。

トラブルシューティングツールは手動実行不能。自動実行の履歴は「設定」アプリで確認できる

 また、あまりお勧めできる手段ではないが、問題を引き起こしているカメラドライバーの機能をレジストリ編集で無効化する方法もある。トラブルシューターが自動実行されるのを待てない場合は、以下のコマンドを管理者権限で実行すればよい。

reg add "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Qualcomm\Camera" /v EnableQCOMFD /t REG_DWORD /d 0 /f

 なお、この方法はカメラの機能の一部が使えなくなったり、画質が低下する可能性があるので注意したい。対策版のドライバーを適用するとこれらの機能は回復するはずなので、レジストリを元の状態に戻す必要はない。

[2023年7月13日編集部追記] 本問題は7月10日に配信を開始したカメラドライバーによって解決する。修正済みカメラドライバーは数週間以内にWindows Updateで自動インストールされる予定だ。