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「Windows on Arm」を盛り上げる ~「Microsoft Build 2023」で発表された取り組み

サードパーティーアプリのネイティブ対応が着実に拡充

Microsoft、「Windows on Arm」に対する取り組みを発表

 米Microsoftは5月23日(現地時間)、開発者向けカンファレンス「Microsoft Build 2023」で、「Windows on Arm」に対する取り組みを発表した。開発環境やライブラリのARM64対応を進め、サードパーティーアプリのネイティブ対応を促したい考えだ。

 同社は昨年、Arm CPUベースの開発者向け小型デスクトップPC「Windows Dev Kit 2023」を発表。その後も「Windows on Arm」へのネイティブ対応を支援してきた。

  • 「Visual Studio 2022」v17.6で「.NET MAUI」がArmへ対応
  • プレビュー版「Visual Studio 2022」v17.7で、C++によるLinux開発をサポート。
  • 「LLVM」v12.0以降でArm用のクロスコンパイルおよびネイティブコンパイルオプションを提供
  • 「Node.js 20」がArmをネイティブサポート。4月から利用可能
  • 「WiX」インストーラーv4.0でArm向けのネイティブインストーラーの作成に対応
  • 「Unity Player」が「Windows on Arm」ネイティブで一般利用可能に

 加えて、「GNU GCC」、「Flutter」と「Dart」、「PyTorch」、「GIMP」などでARM64に対応したソリューションが近々登場するとのこと。また、以下のアプリでもArmをネイティブサポートしたバージョンがリリースされている。

  • Luminar Neo
  • TopHatch Concepts
  • Adobe Fresco
  • Zoom
  • Prime Video
  • Brave browser
  • Sketchable Plus
  • Symantec Endpoint Security
  • VMware Carbon Black
  • McAfee Total Protection
  • BitDefender Endpoint Security
  • Absolute Secure Endpoint
  • JAWS
  • LibreOffice

 そのほかにも、近い将来にはさらに多くのアプリが「Windows on Arm」でネイティブ動作するようになるという。

  • WhatsApp
  • Dropbox
  • Reincubate Camo
  • Cisco WebEx
  • Plex
  • Unity

 同社は既存のx86/x64アプリをArmに対応させる手順を解説したガイダンスを公開し、Arm64ネイティブバージョンをリリースするよう呼び掛けている。