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「Firefox 116」が正式版に ~ピクチャーインピクチャーに音量スライダーが追加

対応OSはWindows 10以降に

「Firefox」v116.0

 Mozillaは8月1日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v116.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 116」では、ユーザーのフィードバックに応えてピクチャーインピクチャー(PinP)ウィンドウを改善。音量スライダーを利用できるようになった。

ピクチャーインピクチャーに音量スライダーが追加

 そのほかにも、以下の改善が施された。

  • サイドバースイッチャーを改善。支援技術の有無にかかわらず、キーボードショートカットを覚えていなくても[ブックマーク]、[履歴]、[同期]のタブパネルを切り替えられるように
  • 英語ロケールでアップデート通知プロンプトにリリースノートへのリンクを追加
  • OSから任意のファイルをコピーして「Firefox」へ貼り付けられるように
  • 既存のテキスト注釈を編集可能に

 サイドバーは古くからある「Firefox」の機能で、[Alt]キーを押すと現れるメインメニューや、ツールバーに追加可能なコマンドボタンなどから開閉が可能。[ブックマーク]([Ctrl]+[B]キー)タブと[履歴]([Ctrl]+[H]キー)タブをスイッチャーで切り替えられる。最近では「Firefox Sync」で同期した他のデバイスのタブへアクセスすることも可能(同期タブ、ショートカットキーの割り当てはなし)。サイドバーは既定で画面左側に表示されるが、これは右側へ切り替えることもできる。

サイドバースイッチャー
サイドバーはメインメニューなどからアクセス可能。常用する場合はツールバーをカスタマイズして、[サイドバー]ボタンを追加しておくとよい

 編集部にて確認したところ、古い「Firefox」ではこのサイドバースイッチャーをキーボードで操作できなかったが、本バージョンではそこが改善されているようだ。

 また、「Firefox 115.0」以降では「HTTP/2」のアップロードパフォーマンスが大幅に改善されているとのこと。とくに高帯域幅だが遅延の大きいデバイスでは顕著だという。

 セキュリティ関連の修正は、14件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が9件、2番目の「Moderate」が4件、最低の「Low」が1件となっている。メモリ破損や解放後メモリ利用といった任意コード実行につながりかねない問題や、なりすまし、セキュリティ機能のバイパスなどが対処されており、できるだけ早いアップデートをお勧めする。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。本バージョンから対応OSがWindows 10以降になっているので注意したい。