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「Firefox 115」が正式版に ~Windows 7/8.x、macOS 10.12~10.14対応はこれが最後

「Firefox ESR」や「Thunderbird」の新しいベースバージョン

「Firefox」v115.0

 Mozillaは7月4日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v115.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 102」以来の節目となるアップデートで、企業向けの長期サポート版「Firefox ESR」やメールソフト「Thunderbird」もいずれこのバージョンへ移行される。

 「Firefox 115」は、Windows 7/8.xに対応する最後のメジャーバージョンとなる。「Firefox 116」でサポートは打ち切られるため、Windows 7/8.xユーザーは「Firefox 115 ESR」へ移行する必要がある。「Firefox ESR 115」ならば、2024年9月までセキュリティアップデートを受け取ることができる。

 もっとも、Windows 7/8.xはMicrosoftによるサポートが終了しているため、利用の継続はお勧めできない。

 また、macOS 10.12/10.13/10.14のサポートも「Firefox 115」で最後になるとのこと。

 そのほかの変更点は、以下の通り。

  • 「Chromium」ベースのWebブラウザーで保存した支払い方法を「Firefox」に引き継げるように
  • Linux環境でIntel GPUを用いたハードウェアビデオデコーディングが有効に
  • タブマネージャのドロップダウンに閉じるボタンが追加
  • 他のWebブラウザーからデータをインポートするためのユーザーインターフェイスを刷新
  • H264ビデオデコードがプラットフォームでサポートされていない場合、CiscoのOpenH264プラグインにフォールバックして再生できるように
データのインポートUIを合理化。「Microsoft Edge」「Google Chrome」などから支払い方法の引継ぎも可能に

 セキュリティ関連の修正は、13件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が4件、2番目の「Moderate」が8件、最低の「Low」が1件となっている。メモリ破損や解放後メモリ利用といった任意コード実行につながりかねない問題や、なりすまし、セキュリティ機能のバイパスなどが対処されており、できるだけ早いアップデートをお勧めする。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7以降に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。