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Mozilla、「Firefox 102」をリリース ~「Firefox ESR」もメジャーバージョンアップ

ダウンロードパネルの挙動改善やセキュリティの強化が施される

「Firefox」v102.0

 Mozillaは6月28日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v102.0をリリースチャネルで公開した。企業向けの延長サポートリリース(ESR)版も、いずれこのバージョンに置き換えられる。「Firefox 91 ESR」は9月20日にサポートが打ち切られるとのこと。

 「Firefox 102」では、ダウンロードパネルの挙動を改善。ダウンロードのたびに毎回パネルが開くのが煩わしいというユーザーのために、パネルを自動で開くのを無効化できるようになった。

ダウンロードのたびに毎回パネルが開くのが煩わしいというユーザーのために新オプションを追加

 そのほかにも、いくつかのセキュリティ改善が施されている。

 まず、強化型トラッキング防止機能(ETP)の「厳格」モードで、クエリパラメーターを用いた追跡を軽減する機能が追加された。初期設定は互換性もある程度考慮した「標準」モードになっているが、「厳格」モードに切り替えることでプライバシー保護をさらに強化することが可能だ。

強化型トラッキング防止機能(ETP)

 次に、オーディオをデコードする処理(ユーティリティプロセス)が「Firefox」本体から分離され、より厳格にサンドボックス化された。万が一デコードプロセスが攻撃を受けて乗っ取られても、被害がサンドボックスに閉じ込めることが可能で、他のプロセスに影響が及ぶのを防げる。従来はパフォーマンス上の理由でサンドボックス化が不完全だったが、これが改善されている。

 脆弱性の修正は、CVE番号ベースで19件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が4件、上から3番目の「Moderate」が11件、最低の「Low」が4件となっている。アプリケーションにクラッシュや任意コードの実行などにつながるおそれがあるため、できるだけ早い対処が必要だ。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。