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新デザイン「Supernova」をまとった「Thunderbird 115」が登場

当面の間は「thunderbird.net」からのダウンロード提供のみ

「Thunderbird 115」がリリース。公式サイトも新しく

 オープンソースのメールソフト「Thunderbird」v115.0が、7月11日(米国時間)に公開された。「Thunderbird 102」以来の大規模なアップデートで、プラットフォームが「Firefox ESR 115」ベースとなったほか、新しいアプリアイコンと「Supernova」(超新星)と呼ばれる新しいユーザーインターフェイスデザインが採用されている。

 「Thunderbird 102」と「Thunderbird 115」を比べると、レイアウトが縦3分割になったこと、それに伴いフォルダーペインとメッセージリストのデザインが変更されたことなどが目に付く。

 フォルダーペインはフォルダーの並び替えが可能で、ローカルフォルダーのON/OFFを切り替えたり、「タグ」ビューを追加できるなど柔軟性に富む。うまくカスタマイズすれば、スクロールレスの運用も可能だ。

 メッセージリストは「カードビュー」が選択可能になり、送信元やタイトル、受信日時、お気に入りの有無などをコンパクトに表示できる。

 こうしたデザインはワイドモニターにより適しており、メッセージ一覧よりもメッセージの内容にフォーカスしたデザインだ。もちろん、従来のスタイルをそのまま利用することも可能。

「Thunderbird 102」のユーザーインターフェイス
「Thunderbird 115」のユーザーインターフェイス

 また、ウィンドウのタイトルバーと一体化していたタブバーは独立し、かわりにグローバル検索ボックスが新設された。この検索ボックスは従来通り[Ctrl]+[K]キーでフォーカスすることが可能。メッセージリストのクイックフィルターとの違いも明確になったように見受けられる。

ウィンドウのタイトルバーと一体化していたタブバーは独立

 そのほかにも、カレンダーやアドレス帳のデザインを刷新。メインメニューから「UI 密度」を簡単にコントロールできるようになり、マウスで利用する際はギッチリしたデザインに、指でタッチする場合はゆとりのあるデザインにといった使い分けが行えるようになった。アクセシビリティも改善されており、キーボードやスクリーンリーダーでも快適にナビゲーションできる。

UIの密度をコントロール

 「Thunderbird 115」における変更は多岐にわたるため、当面の間は「thunderbird.net」からのダウンロード提供のみとなる。「Thunderbird 102」系統から自動更新でアップグレードすることはできないので注意したい。対応OSに変更はないようで、Windows版は引き続きWindows 7以降で利用できる。