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新機能盛りだくさんの「Thunderbird 102」が公開 ~「Thunderbird 91」系統も引き続き提供

10件の脆弱性にも対処

 「Thunderbird 102.0」と「Thunderbird 91.11.0」が、6月28日(米国時間)に正式公開された。Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7以降で利用できる。

Thunderbird 102.0

「Thunderbird」v102.0

 「Thunderbird 102」は、「Firefox 102 ESR」をベースとした最新版。2021年8月以来のメジャーバージョンアップで、[Spaces]ツールバーをはじめとするさまざまな新機能が導入されている。

 「Thunderbird 102」を利用するには、公式サイト「thunderbird.net」からインストーラーをダウンロードし、新規セットアップする必要がある。今のところ「Thunderbird 91」シリーズからアップデートすることはできないので注意したい。

「Thunderbird 102」の画面
新たに搭載された[Spaces]ツールバー。畳んでプルダウンメニューによる切り替えを利用することも可能
新しく再設計されたアドレス帳

Thunderbird 91.11.0

「Thunderbird」v91.11.0

 「Thunderbird 91.11.0」は、「Thunderbird 91」シリーズの最新版。「Thunderbird 91.10.0」からのアップデート機能で更新できる。新機能にいち早く触れたい場合は「Thunderbird 102」シリーズを、安定性を重視する場合は「Thunderbird 91」シリーズを利用するとよいだろう。

 変更内容は、不具合の修正が中心。「Thunderbird 91.8.1」で実施されたCLIENTID問題への対処が機能していなかったとして、追加の修正が施されたほか、添付ファイルを保存する際に[名前を付けて保存]ダイアログでファイル名があらかじめ入力されない問題が解決されている。

セキュリティ修正

 セキュリティ関連の修正は、両バージョンともに共通だ。修正された脆弱性は10件で、深刻度の内訳は「High」が4件、「Moderate」が6件となっている。「Thunderbird」ではJavaScriptが既定で無効化されているため、「Firefox」ほどの脅威にはならないケースが多いが、できるだけ早めに対処しておきたい。