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「Rosetta for Linux」に対応した「Docker Desktop 4.25」がリリース

Windows版のOS最小要件は「Windows 10 バージョン 21H2」に。セットアップを改善

「Docker Desktop 4.25」が公開

 米Dockerは10月30日(現地時間)、「Docker Desktop 4.25」を公開した。「Rosetta for Linux」の一般提供(GA)がサポートされたほか、Windows向けにもさまざまな改善が施されている。

Rosetta for Linux(Mac版)

 「Rosetta for Linux」は、macOS上で「Rosetta 2」トランスレーションを用い、Appleシリコン上でx86-64(Intel)のLinuxバイナリを実行する仕組み。「macOS 13.0」以降に搭載されており、「macOS 14.1」以降でデフォルト有効化されている。

 「Docker Desktop」の[General]設定ページで「Rosetta for Linux」をONにすれば、ネイティブに近い実行速度を得ることができる。とくにデータベース操作や依存関係のインストール、プロジェクトのビルドなどで効果を発揮するという。

[General]設定ページで「Rosetta for Linux」をONに

Windows版における強化

 一方、Windows版では「Docker Desktop」のインストール体験が改善された。たとえばセットアップ中に「WSL」(Windows Subsystem for Linux)が古いことを検出すると、自動でアップデートするか(既定)、手動でアップデートするかを選べる。

「WSL」を自動でアップデートするか(既定)、手動でアップデートするかを選べる

 また、OSの最小要件が「Windows 10 バージョン 21H2」に引き上げられた。古いOSに関わる問題を防ぐとともに、インストールの失敗を減らすためだという。古いOSで最新の「Docker Desktop」をセットアップしようとすると、互換性がないというアラートが表示される。

OSの最小要件が「Windows 10 バージョン 21H2」に。満たない場合はアラートが表示される

 「Docker Desktop」は、コンテナ仮想化プラットフォーム「Docker」をデスクトップ環境で手軽に使えるようにしたGUIフロントエンド。Windows/Mac/Linuxに対応しており、同社のWebサイトからダウンロードできる。

 ただし、無償で利用できるのは中小企業(従業員数250人未満、年間収益1,000万ドル未満)、個人使用、教育目的、非商用のオープンソースプロジェクトのみ。それ以外の用途では、有料サブスクリプションが必要となる。