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「Eclipse Theia IDE」が正式リリース ~ベンダー中立を謳う「Visual Studio Code」

デスクトップ版とオンライン版を提供

「Eclipse Theia IDE」が正式リリース

 Eclipse Foundationは6月27日、統合開発環境(IDE)「Eclipse Theia IDE」の正式リリースを発表した。2017年からプレビュー提供されていたが、ようやくベータ版を卒業することになった。

 「Theia IDE」は、「Visual Studio Code」をベースとした開発環境。同財団はベンダーニュートラルとオープンソースガバナンスを掲げた「Eclipse IDE」を提供しているが、設計に古さが否めない。そこで、クラウドとデスクトップ共通で利用できるモダンな開発環境として、新たに「Theia IDE」が構築された。「Theia」はオープンソースプロジェクトで、ソフトウェアの使用と配布の自由を保証するだけでなく、商用も許されている。プロプライエタリまたはクローズドソースのコンポーネントは含まれていない。

 「Theia IDE」は基本的に「Visual Studio Code」を踏襲しているが、単なるリブランド製品ではないようだ。初期状態で88個もの拡張機能がビルトインされており、幅広いプログラミング言語のサポート、アウトラインやメモリインスペクターといった開発補助ツール、独自のテーマなどを提供している。

 また、「Visual Studio Code」拡張機能だけでなく、同財団が「Visual Studio Marketplace」に代わるベンダーニュートラルな拡張機能ストアとして提供している「Eclipse Open VSX」レジストリが利用できる。

初期状態で88個もの拡張機能がビルトイン。「Eclipse Open VSX」拡張機能も利用できる

 デスクトップ版「Theia IDE」はWindows/Mac/Linuxなどに対応しており、現在「theia-ide.org」から無償でダウンロード可能。ライセンスは「EPL-2.0」など。オンライン版(theia-cloud.io)も1セッション30分間の制限はあるものの、「GitHub」アカウントさえあれば無償で利用できる。

ソフトウェア情報

「Eclipse Theia IDE」デスクトップ版
【著作権者】
EclipseSource
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.51.0(24/06/27)