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「Visual Studio Code」がエディタータブの複数選択などに対応 ~2024年5月更新が公開
「Copilot」対応も強化、拡張機能や「IntelliSense」とも連携
2024年6月6日 16:03
米Microsoftは6月6日(日本時間)、「Visual Studio Code」の2024年5月アップデート(v1.90.0)を正式公開した。このリリースでは、エディタータブの複数選択をはじめとする新機能が導入されている。
エディタータブのマルチセレクト
「Visual Studio Code」v1.90.0では、[Ctrl]キーを押しながらタブをクリックすることで、エディタータブを複数選択できるようになった。選択の解除は[Ctrl]キーを押しながらもう一回タブをクリックすると可能。[Shift]キーを押しながらタブをクリックすると、当該タブと選択中のタブの間がまとめて選択状態となる(グループ選択)。
この機能は、複数のエディターに対し一度にアクションを適用したい場合に有用。たとえば選択したタブをまとめて閉じたり、移動したり、ピン留めしたりといった操作が簡単になる。
エディターアクション
エディターアクションは、エディターで扱っているドキュメントタイプごとに固有のコマンドで、エディターのタブバー右側に表示される。
しかし、従来の「Visual Studio Code」はアクティブなエディターでしかこのアクションが表示されていなかった。そのため、エディターアクションを実行するには一度エディターを選択してアクティブにする必要がある。そのため、たとえば2つのエディターを並べて表示している場合、目的のエディターは表示されているのにエディターアクションにはアクセスできないといった不便な状態が生じる。
そこで、本バージョンではエディターアクションを常に表示するオプション(Always Show Editor Actions)が追加された。既定では無効だ。
好みのプロファイルで新しいウィンドウを開く
これまでの「Visual Studio Code」は、新規ウィンドウを開くとアクティブウィンドウのプロファイルが自動で使用されていた(アクティブウィンドウがない場合は、既定のプロファイルを利用)。しかし、これを好まないユーザーもいるだろう。
そこで新規ウィンドウを開く際、常に指定したプロファイルを利用できるようになった。これも設定画面(window.newWindowProfile)で指定できる。
そのほかの改善
本リリースでは、そのほかにも多くの改善が施されている。
- 拡張機能で「Copilot」AIが利用可能に
- 「Copilot」チャットの応答を「VS Code Speech」で読み上げ
- ノートブック検索の改善。検索対象をノートブック内の選択したセルに限定できる
- 「Copilot」チャットメッセージにコンテキストを追加
- 「Copilot」チャットがコードブロックを返したときにコード補完機能「IntelliSense」を利用できるように
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ(Microsoft Store)から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。
Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー(Language Server)対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 10/11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.90.0(24/06/06)