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Microsoft、「VS Code」ベースの無料コンピュータサイエンス教育環境を公開

多彩なコースとアクセシビリティ機能もビルトイン

Microsoft、「Visual Studio Code for Education」を発表

 米Microsoftは5月30日(現地時間)、「Visual Studio Code for Education」を発表した。昨年7月からプレビューテストが実施されていたが、ようやく正式版として提供されるようになった。

 「Visual Studio Code for Education」は、Web版「Visual Studio Code」を学生や教育者向けにカスタマイズしたバージョン。中学から大学レベルまで、JavaScriptやPythonなどの多彩なカリキュラムと、サンドボックス化されたコーディング環境をセットにした、無料のオンラインコンピュータサイエンス教育プラットフォームだ。

中学から大学レベルまで、JavaScriptやPythonなどの多彩なカリキュラムを用意
サンドボックス化されたコーディング環境。モダンなWebブラウザーだけで、デバイスやプラットフォームを問わず利用できる

 本サービスはWeb版「Visual Studio Code」がベースとなっており、「vscodeedu.com」へアクセスすればすぐに使い始められる。必要なものはモダンなWebブラウザーだけで、デバイスやプラットフォームを問わず利用できるのが魅力だ。もしPCがなくても、キーボードさえあればiPadのようなタブレットでも参加できる。

利用の際はアカウントの作成が必要。「Microsoft アカウント」や「Google アカウント」があれば、それで利用できる

 また、実際の業務にも使用されている「Visual Studio Code」がそのまま用いられているのも利点だ。教育プラットフォームにありがちな問題として、教育用途にフォーカスするあまり、業務で広く用いられている標準から外れてしまう点を指摘する人は少なくない。せっかくブロックプログラミングツールなどで学んでも、その知識やノウハウが実践で役に立たなければ無駄となるし、改めて業務ツールに習熟する必要があるならば、そこで挫折してしまう可能性もあるというわけだ。

 その点、「Visual Studio Code for Education」ならば、コースで学ぶうえで身に着けたノウハウがそのまま業務で生かせるだろう。入門向け教育プラットフォームからのステップアップを考えるユーザーにとっても最適だ。

「Visual Studio Code」がそのまま用いられているので、ここで身に着けたノウハウは業務にもそのまま応用できる

 そのほかにも、すべての学生がコーディングできるように「イマーシブ リーダー」(Immersive Reader)、ハイコントラスト、ズーム、スクリーンリーダーのサポートといった同社のアクセシビリティ機能が最初から組み込まれている。教育現場に適したセキュリティやプライバシー保護にも配慮されているとのこと。

「Immersive Reader」など、同社のアクセシビリティ機能が最初から組み込まれている