ニュース

MicrosoftがOfficeアプリやマイクラに音読訓練ツール「Reading Coach」を展開

WordやOneNoteにも搭載されている読書支援ツール「イマーシブ リーダー」の一部として

音読の訓練支援ツール「Reading Coach」

 米Microsoftは2月9日(現地時間)、音読の訓練支援ツール「Reading Coach」を「イマーシブ リーダー」(Immersive Reader)の一部として、「Microsoft 365」アプリに展開する計画を明らかにした。個人のアカウントおよび学校・職場のアカウントで利用可能で、日本を含む116の言語とロケールに対応する。

 このツールは、教育向けの「Microsoft Teams」で提供されている音読の自主練習支援システム「Reading Progress」の一部として昨年リリースされた機能。「Reading Coach」を活用すれば、生徒のテキスト読み上げを録音し、AIの支援でそれを評価してミスを特定し、流暢に発音できるように繰り返し練習できるようにすることが可能で、大勢の生徒を指導しなければならない教師の負担を大幅に減らせる。

 教室で一人ずつ音読させるよりも、生徒が訓練に割く時間を増やせる点や、人前で緊張を強いない点もメリットといえるだろう。また、好きな時間に練習できる上、オンライン学習にも対応する柔軟性も魅力といえる。

 一方の「イマーシブ リーダー」は、ドキュメントを画面いっぱいに読みやすく表示する機能。さまざまなMicrosoft製品に組み込まれており、フォントの大きさや間隔、テーマをカスタマイズしてドキュメントの可読性を高めたり、テキストの読み上げやテキストの当該部分をハイライトさせる「行フォーカス」で読字障害を抱える生徒を支援する。また、一部の製品では品詞の色分けにも対応しており、学習支援ツールとしての一面も持つ。

「OneNote」の読書支援ツール「イマーシブ リーダー」
「イマーシブ リーダー」に組み込まれた「Reading Coach」
音読を評価・採点。ミスをした部分をやり直せるパーソナライズ機能も

 「Microsoft Teams」から切り離され、「イマーシブ リーダー」に組み込まれるようになったことで、「Reading Coach」の活用の幅は大きく広がったといえるだろう。現在のところ対応する製品は以下の通りに限られるが、これからもサポート拡充が図られるとのことなので期待したい。

  • Word for web
  • OneNote for web
  • OneNote Desktop 365
  • OneNote Mac
  • OneNote iPad
  • Flip
  • Minecraft: Education Edition
  • Teams Assignments

 そのほかにも、Microsoft 365 Education向けには「Reading Progress」で学生の読書進捗を確認する仕組みや、読解問題を出す機能などが提供される。