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Microsoft、「PowerPoint」「OneDrive」など4製品に“イマーシブ リーダー”を展開

「Edge」や「OneNote」でおなじみ。教育向け機能も充実

「Microsoft Word」に組み込まれているイマーシブ リーダー

 米Microsoftは3月30日(現地時間)、読字支援機能“イマーシブ リーダー”をWeb版「PowerPoint」、「OneDrive」、「SharePoint」、「MakeCode」の4製品に導入したと発表した。

 “イマーシブ リーダー”(Immersive Reader)は、「Microsoft Edge」「OneNote」をはじめとする同社製品に導入されている読字支援機能。有効にするとヘッダーやサイドバー、広告といった余計なUIが非表示になり、メインのコンテンツだけを読みやすく表示することが可能で、フォントやその大きさ、テキストの感覚なども読みやすいようにカスタマイズできる。

 もともとは読字障害を抱えるユーザー向けの機能で、読んでいる行だけをハイライトして集中しやすくする“行フォーカ”や、テキストの読み上げなども可能。最近では教育向け機能の拡充も図られており、品詞によってテキストを色分けしたり、一部の単語ではポップアップで解説イラストを表示することもできる(言語によって利用できないものもあり)。健常者にもぜひ役立てていただきたい機能だ。

Web版「PowerPoint」

Web版「PowerPoint」に組み込まれたイマーシブ リーダー

 Web版「PowerPoint」では、右クリックメニューから選択テキストをイマーシブ リーダーで開く機能が追加された。この機能はノートセクションのテキストでも利用できる。

 まずは“Office Insiders”に参加しているテスターを対象に、グローバルで導入されるとのこと。

SharePoint

「SharePoint」のページに組み込まれたイマーシブ リーダー

 「SharePoint」のページをイマーシブ リーダーに対応させたプロトタイプは昨秋に開催された社内のハッカソン(期限を設けてチームで課題に取り組むソフトウェアエンジニアリング界の競技イベント)で作成されたが、4月には製品レベルに達し、一般展開されるとのこと。

OneDrive

「OneDrive」に組み込まれたイマーシブ リーダー

 「OneDrive」にはさまざまなコンテンツが保存されているが、ここでイマーシブ リーダーが利用できれば、障害を持つユーザーにとっては便利だろう。

 「OneDrive」のメニューからWord文書やテキストファイルをイマーシブ リーダーで開く機能は、4月または5月にロールアウトされる予定だ。

MakeCode

「MakeCode Arcade」のチュートリアルに組み込まれたイマーシブ リーダー

 小さなゲーム機で実際に動作する2Dレトロゲームを開発できる「MakeCode Arcade」は、教育分野で注目を集めているソリューションだ。チュートリアルやその説明書の充実も図られているが、これにもイマーシブ リーダーが組み込まれている。