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「OneDrive」のApple M1対応は今年後半 ~MicrosoftがApple製品向けの更新計画を発表
Known Folder Moveや新しいFile Providerプラットフォームへの対応など多数の改善
2021年6月11日 13:21
米Microsoftは6月9日(現地時間)、Apple製品向けの「OneDrive」更新計画を発表した。今年後半にもApple Silicon(M1)搭載デバイスへのネイティブ対応するなど、さまざまな改善が予定されている。
Known Folder Move
KFM(Known Folder Move)は、デスクトップ・ドキュメント・ピクチャーの各フォルダーを「OneDrive」へリダイレクトする機能だ。重要な個人データを常に「OneDrive」へバックアップし、複数のデバイスと同期することが可能で、デバイスの破損・紛失やOSのリフレッシュでデータが失われる心配はなくなる。組織で利用している場合は、ユーザーに「OneDrive」の利用を促し、セキュリティとファイル保護を強化するのにも役立つ。
KFMを利用するには、「OneDrive」のファイルオンデマンド(Files On-Demand)機能を有効化し、最新のmacOSを利用する必要がある。まずはスタンドアロンアプリで提供され、その後「App Store」のアプリにも展開される。組織向けのKFMは今年後半にプライベートプレビューが開始される見込みだ。
Files On-DemandとFinderのアップデート
最新のmacOSではFile Providerプラットフォームが刷新されているが、「OneDrive」も今年後半にこれに対応する。「Finder」のサイドパネルに「OneDrive」フォルダーがリストアップされ、手軽にアクセスできるようになるなどのメリットが享受できる。
ファイルオンデマンド機能もアップデートされ、既定で有効化されるほか、ファイルの状態を示すアイコンも新しくなる。
ファイルオンデマンドは「Finder」にクラウドファイルのエントリだけを表示し、実体は利用時にクラウドからダウンロードする仕組み。クラウドファイルをすべてローカルにダウンロードしておかなくて済むので、ローカルストレージを節約できる。macOS 10.14以降で利用可能だ。
「Sync Admin Reports」のmacOS対応
Windowsの「Microsoft 365 Apps Admin Center」では、組織内の「OneDrive」で発生しているエラーを一覧し、いち早く解決できるようにする「OneDrive Sync Admin Reports」という機能が提供されている。この機能がmacOSにも提供される。
パフォーマンスと信頼性の向上
同社はmacOS版「OneDrive」アプリのパフォーマンスと信頼性向上に取り組んでおり、先月のアップデートではCPU利用率を40%削減するアップデートを実施した。この取り組みは今後も継続され、数カ月以内にはさらに最適化したバージョンの展開が行われる予定だ。
特定のファイルタイプを同期から除外
先月のmacOS版「OneDrive」アプリのアップデートには、IT管理者側で特定のファイルを「OneDrive」や「SharePoint」にアップロードしないように指定できる機能が有効化されている。対象のファイルには「同期から除外」されていることを示すアイコンが表示され、アクティビティセンターにその理由が通知される。