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「OneDrive」のApple M1対応は来月。ARM版Windowsもネイティブサポート
Web版では写真変機能を統合
2021年11月4日 15:48
米Microsoftは11月2日(現地時間)、テクニカルカンファレンス「Microsoft Ignite」で、「OneDrive」に実装済み・実装予定の新機能を発表した。ARM版WindowsやApple M1チップへのネイティブ対応などが含まれる。
Windows向けの新機能
ARMベースのWindowsデバイスではネイティブ対応の「OneDrive」同期アプリが提供されておらず、これまではIntel CPU向けのアプリを互換レイヤーを経由して実行するしかなかった。互換レイヤーは十分高速に動作するものの、ネイティブ動作に比べればやはりオーバーヘッドは避けられず、デバイスのポテンシャルを引き出せているとはいいがたい。また、デバイスのバッテリー駆動時間にも悪影響があった。ARMにネイティブ対応した「OneDrive」同期アプリは、そうした問題を一挙に解決してくれるだろう。
リリースは年内に「Windows Insider Program」で実施される見込み。
そのほかにも、Windows 11では連携が強化されている。「OneDrive」にサインインしていれば、「エクスプローラー」の[共有]ボタンを押したときに「OneDrive」共有メニューを呼び出せる。
Web版の新機能
Web版「OneDrive」では、写真の編集がサポートされた。わざわざローカルデバイスにダウンロードしてレタッチアプリを起動しなくても、Webブラウザー上でトリミングやプリセットのアスペクト比を利用したクロップ(切り抜き)、回転や反転などが可能。明るさや露出、コントラスト、ハイライト、シャドウ、彩度の調整に加え、さまざまなクリエイティブフィルターも利用できる。保存時には新しい写真として保存(コピーを保存)するか、元の画像へ上書き保存するかを選ぶことが可能だ。
ちなみに、写真編集機能はモバイル版でも導入済みだ。
そのほかにも、「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)としてデスクトップPCへインストール可能となった。ユニバーサルプリントとの連携でWebから会社や家庭のプリンターへ直接印刷する機能も導入される。
「Microsoft Teams」との連携
「Microsoft Teams」では、チャンネルに「OneDrive」のファイルを追加できるようになった。間もなく、「OneDrive」のフォルダーを共同作業のファイル置き場として利用できるようになる。
また、「Teams」ミーティングの録音・録画も「OneDrive」や「SharePoint」に自動保存されるようになった。年内にはビデオ録画にトランスクリプト(書き起こし)とコメントが埋め込まれ、その会話の個所にジャンプする機能が追加される予定。
macOS向けの新機能
Apple M1向けにネイティブコンパイルされた「OneDrive」同期アプリは、12月にプレビューリリースされる予定。
また、デスクトップやドキュメント、ピクチャーといった主要フォルダーを「OneDrive」クラウドストレージと同期する「Known Folder Move」(KFM)バックアップ機能が、来年初頭にもすべてのユーザーに展開される。
また、クラウドファイルをローカルファイルシステムにマッピングしておき、必要に応じて実体ファイルをダウンロードしてローカルストレージを節約する「ファイル オンデマンド」も現在プレビュー提供中で、来年初めには一般にも開放される予定だ。