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Python対応を強化した「Visual Studio Code 1.91」がリリース ~2024年6月更新

「プロファイル エディター」などの実験的機能にも注目

「Visual Studio Code」v1.91.0

 米Microsoftは7月6日(日本時間)、「Visual Studio Code」の2024年6月アップデート(v1.91.0)を正式公開した。このリリースでは、「TypeScript 5.5」を同梱。正規表現の構文チェックなどの言語機能が利用できるようになった。他にも多くの新機能や改善が導入されている。

「TypeScript 5.5」のおかげで、正規表現の構文チェックなどが行えるように

Python対応の強化

 まず「Python」関連では、新しい環境検出ツール「Python environment tools」が導入された。このツールは「Rust」製で、必要なすべての環境情報の収集を一度で行い、I/O操作を最小限に抑えることで、全体的なパフォーマンスを大幅に向上させる。

 また、「Visual Studio Code」ネイティブの「REPL」へコードブロックを送る「Smart Send」がサポートされた。[Shift]+[Enter]キーを押せば、「Python」拡張機能はカーソル位置にある実行可能なコード部分をインテリジェントに認識し、「REPL」へ送って結果を得ることができる。

チャットと言語モデルAPI

 前バージョンでプレビュー提供されていたチャットと言語モデルAPIが、安定版「Visual Studio Code」で利用できるようになった。拡張機能で「Copilot」AIを活用できるようになる。

 インラインチャットのデザインもコンパクトになった(実験的機能)ほか、ターミナルに使い方のヒントを表示する機能なども導入されている。

インラインチャットのデザインもコンパクトに

興味深い実験的機能

 実験的な機能としては、興味深い新機能が2つ導入されている。

 1つ目は、プロファイルを一元管理できる「プロファイル エディター」だ。新しいプロファイルの作成、既存のプロファイルの編集と削除、他のユーザーと共有するためのプロファイルのインポートとエクスポートといった処理を、GUIでまとめて行える。

プロファイルを一元管理できる「プロファイル エディター」

 もう1つは、ソースコントロールビューで変更を視覚化するグラフ機能。グラフには現在のブランチ、現在のブランチのアップストリームブランチ、およびオプションのベースブランチが含まれており、関係を一目で把握できる。

ソースコントロールビューで変更を視覚化

 「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ(Microsoft Store)から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。

 Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー(Language Server)対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.91.0(24/07/04)