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「PostgreSQL 17」が正式リリース ~バキューム処理のメモリ使用量が最大1/20に

JSON機能や増分バックアップなどの改善も

「PostgreSQL 17」リリースのアナウンス

 The PostgreSQL Global Development Groupは9月26日、「PostgreSQL 17」をリリースした。オープンソースのリレーショナルデータベース(RDB)システム「PostgreSQL」のメジャーバージョンアップとなる。

 「PostgreSQL 17」では、バキューム(vacuum)プロセスを改善するため新しい内部メモリ構造を導入。メモリ使用量が最大1/20にまで削減され、バキューム処理の速度が向上したほか、共有リソースの使用量も改善された。他の処理により多くのリソースを割り当てることができる。

 また、I/Oレイヤーのパフォーマンス向上にも引き続き取り組んでいるとのこと。たとえば先行書き込みログ(WAL)処理を改善したことで、書き込みスループットは最大2倍向上。一括ロードとエクスポートの高速化、インデックスのクエリ実行の改善など、全体的なパフォーマンスの大幅な向上が実現されている。

 開発者向けの改善としては、JSONデータを「PostgreSQL」テーブルに変換する「JSON_TABLE」、SQL/JSONコンストラクター(JSON、JSON_SCALAR、JSON_SERIALIZE)、クエリ関数(JSON_EXISTS、JSON_QUERY、JSON_VALUE)などがある。これらの改善により、JSONデータとの相互運用性が大きく向上している。

 そのほかにも、「COPY」コマンドを用いて大量の行をエクスポートする際のパフォーマンスが最大2倍に向上するなど、一括ロードとデータエクスポートが改善。バックアップユーティリティ「pg_basebackup」が増分バックアップ対応したほか、フルバックアップを再構築するための「pg_combinebackup」ユーティリティが追加されるなど、運用支援ツールの拡充も行われている。

 「PostgreSQL」はWindows/Mac/Linux/BSD/Solarisなどに対応しており、現在公式サイト「postgresql.org」から無償でダウンロード可能。Windows版インストーラーは64bit環境にのみ対応しており、EDBのWebサイトから入手できる。

ソフトウェア情報

「PostgreSQL」
【著作権者】
The PostgreSQL Global Development Group
【対応OS】
Windows/Mac/Linux/BSD/Solaris
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
17.0(24/09/26)