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ゼロデイ2件、深刻度最高の脆弱性も ~2025年4月のAndroidセキュリティアップデート情報

メーカーからセキュリティパッチが提供され次第適用を

2025年4月のAndroidセキュリティ情報が公開

 米Googleは4月7日(現地時間)、Android OSの月例セキュリティ情報を発表した。今回公表された脆弱性の内容は、少なくとも1カ月前にパートナーへ通知済み。デバイスメーカーからアップデートが提供されたら、できるだけ早めに適用しておきたい。

 Android OSのセキュリティ更新プログラムは毎月「2025-xx-01」と「2025-xx-05」という2つのセキュリティレベルに分けられている。

 「01」は対応に時間のかかるカーネルコンポーネントや特定ベンダー向けの一部修正を省いたサブセット。修正範囲に制限を設け、迅速にユーザーへアップデートを提供できるように配慮されている。「05」はそれ以外の問題にも対処した、いわば完全版だ。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-04-01」

 「2025-04-01」は以前に修正された問題に加え、新たにFrameworkで14件、Systemで14件の脆弱性が修正された。「Google Play」システムのアップデート(Project Mainline)経由でも、3件の修正(CVE-2025-22439、CVE-2024-49730、CVE-2024-49720)が配信されている。

 これらの問題のうち、もっとも深刻なのはSystemコンポーネントに存在する脆弱性(CVE-2025-26416、CVE-2025-22423)で、リモートからの権限昇格に悪用される恐れがある。深刻度の評価は「Critical」。

 また、Frameworkでも深刻度「Critical」の脆弱性が1件(CVE-2025-22429)、対処されている。できるだけ早い対処が必要だ。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-04-05」

 「2025-04-05」はすべての問題に対処した完全版で、「2025-04-01」での修正に加え、Kernelで4件、Arm componentsで1件、Imagination Technologiesのコンポーネントで9件、Qualcomm componentsで7件の脆弱性が解決された。

 なかでも、Kernelで発見された2件の脆弱性(CVE-2024-53197、CVE-2024-53150)は、限定的な攻撃への悪用が確認されている。深刻度は「High」にとどまるものの、警戒が必要だ。

 そのほかにも、Qualcommのクローズドソースコンポーネントで深刻度「Critical」と評価された脆弱性1件を含む6件の脆弱性が修正されている。