サイファー・テック社のDRM技術によりPCフリーズやファイル破壊の問題が発生

サイファー・テック社による告知ページ

　サイファー・テック（株）は16日、同社製品および同社DRM技術を利用したソフトウェアに搭載されているファイル「cymon.sys」が原因で、Windows上で一部アプリケーションを利用中にPCがフリーズする問題が発生していることを公表した。さらに、フリーズにより編集中のファイルが破損する問題も報告されているという。

　同社によると、こうした問題が発生するのは「Microsoft Visual Studio」でデバッグ実行中に比較的ファイルアクセスの多い処理を実行した場合、および「CyberLink PowerDVD」でBlu-rayディスクを再生した場合とのこと。これらの問題は、対象となる製品をインストールしているだけで発生する。

　対象となる同社製品は以下の通りで、暫定対策用のプログラムが同社告知ページに掲載されている。なお、これらの製品は例えば、ゲームや電子書籍のダウンロード配信サイト“DLsite.com”などで採用されている。

• 「CypherGuard PDF (CypherGuard for PDF)（Windows版）」
• 「CypherGuard Player (CypherGuard for Movie) （Windows版）」
• 「CypherGuard Browser（Windows版）」

　また、対象となる同社DRM技術が含まれるソフトウェアは以下の通り。いずれも、最新版にアップデートすることで暫定的な対策が施されるとのこと。

• 「BookLive!Reader for Windows PC」
• 「DMM電子書籍ビューア（Windows版）」

　ただし、これらの暫定対策で回避できるのは、対象製品をインストールしているだけで問題が発生するという事象のみで、当該製品でコンテンツの閲覧を行った場合は再度問題が発生しうる状態になるという。

　同社では本件を重要な問題と捉え、上記暫定対策以外にも恒久的な対策や、問題が発生する状況をより限定的にした暫定対策版の公開を行う方針で準備を進めているとのこと。