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イラストを立体的に動かせる「Live2D Cubism」が、より効率的に編集可能に

頻繁に利用する機能へのアクセス性向上や回転デフォーマでの数値指定機能など

「Live2D Cubism Modeler」v2.1
「Live2D Cubism Animator」v2.1

 (株)Live2Dは16日、2Dのイラストを2Dのまま立体的に動かす“Live2D”シリーズの最新版「Live2D Cubism」v2.1を公開した。最新版では編集作業をより効率的・直感的に行えるよう、機能の追加やアクセス性の向上などが施されている。

 “Live2D”とは、2Dで描かれたイラストのパーツを立体的にアニメーションさせる技術。3Dモデルや複数のカットを作成することなく、原画と、原画を動かしたいパーツごとに分けた画像データがあればアニメーションを生成可能。「Live2D Cubism」はパーツにポリゴンや動きを設定するソフト「Live2D Cubism Modeler」と、用意したパーツからアニメーションを作成するソフト「Live2D Cubism Animator」によって構成されている。

ポリゴンの頂点をまとめて選択、変形させることが可能(同社Webサイトより引用)

 最新版では、主に「Live2D Cubism Modeler」へ新機能が追加されている。オブジェクトに含まれる複数のポリゴンの頂点をまとめて選択可能になり、ポリゴンの拡大・縮小・移動・回転といった変形を簡単に行うことが可能。また、ポリゴンによる変形に失敗してもワンクリックで元に戻せる機能も追加されたほか、右クリックメニューからオブジェクトの選択やロック・アンロック、表示・非表示を切り替え可能となった。

 さらに、PSDファイルをインポート後もPSDデータとの連携が保たれるようになった。PSDファイル自体を更新してから再インポートしても編集データが保たれる。加えて、PSDファイルからインポートしたテクスチャーのサイズや配置を画質を変えずに自由に変更可能。それ以外にも、“回転デフォーマ”にてパーツの傾き角度やオブジェクトの拡大・縮小倍率を数値で設定できるようになるなど、多数の機能が追加された。

 そのほか、「Live2D Cubism Modeler」「Live2D Cubism Animator」のいずれもパレットを独立したウィンドウとして配置可能になっている。

 なお、同社では“Live2D Cubism 2.1リリース記念”として、「Live2D Cubism」v2.1で作成された作品を応募要件としたコンテストを11月10日まで開催している。参加者には全員にエントリー賞が贈られるほか、同社による審査を経て各賞が授与される。詳細は同社の特設ページを参照のこと。

 本ソフトは、64bit版を含むWindows Vista/7/8に対応しており、編集部にて64bit版のWindows 8.1でも動作を確認した。同社のWebサイト上で現在配布中のプログラムは、個人・学生・サークル・学校法人などの一般ユーザーおよび年間売上1,000万円未満の小規模事業者であれば、商用・非商用問わずFREE版として無償で利用可能。より高度な機能を備えたPRO版の体験版として利用することもできる。

ソフトウェア情報

「Live2D Cubism」
【著作権者】
(株)Live2D
【対応OS】
64bitを含むWindows Vista/7/8(編集部にて64bit版のWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(個人・学生・サークル・学校法人などの一般ユーザーおよび年間売上1,000万円未満の小規模事業者のみ)
【バージョン】
2.1(15/09/16)

(市川 祐吉)