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「Word」にまたお節介機能? 新規ドキュメントはクラウドに自動保存するように

新規ファイル名は「ドキュメント 1」などではなく日付けベースに

新規「Microsoft Word」ドキュメントがクラウド(OneDrive/SharePoint)へ自動的に保存されるように

 米Microsoftは8月27日(現地時間)、Windows版「Microsoft Word」に新しいオプションを導入する計画を明らかにした。新規ドキュメントがクラウド(OneDrive/SharePoint)へ自動的に保存されるようになる。

 同社は近年、以下の理由で「Word」ドキュメントのクラウド保存を推奨しており、今回の変更はその一環と言える。また、同様の機能はWindows版「Excel」「PowerPoint」にも今年後半に導入される予定。

  • セキュリティとコンプライアンスの強化:社内のセキュリティルールを適用するのが容易になる
  • ファイルの安全性:作業中の内容が失われないようにする
  • マルチデバイス対応:モバイルアプリ(iOS/Android)やWebからもアクセスしやすく
  • コラボレーション:複数のユーザーでのリアルタイム編集やコメントのやり取りが可能に
  • 「Copilot」とエージェントのサポート:ファイルを作成してすぐAIの支援が受けられる(「Copilot Chat」または「Microsoft 365 Copilot」ライセンスが必要)

 これに伴い、新規ファイルの名前も「ドキュメント 1」などではなく日付けベースとなり、あとから探すのが容易になる。[Ctrl]+[S]キーで保存すると、ダイアログですでにクラウドにあることが示されるが、自分でファイルの名前を付けたい場合は、このときにリネームすることになる。

[Ctrl]+[S]キーで保存すると、すでにクラウドにあることが示される。もちろん、ファイルの名前は変更できる

 ちなみに、新規ドキュメントを明示的に保存する前に閉じると、破棄するか保持するかを尋ねるダイアログが表示される。空のドキュメントを閉じた場合は、確認なしでクラウドに保存された新規ドキュメントは破棄される。

新規ドキュメントを明示的に保存する前に閉じると、破棄するか保持するかを尋ねるダイアログが表示される

 そのほかにも、「OneDrive」「SharePoint」の好みの場所にファイルを保存したいという要望に応え、既定の保存場所を指定する機能が導入される。バックステージのファイル・フォルダーリストや、上述の[Ctrl]+[S]キーで現れるダイアログで保存先プルダウンメニューを右クリックすると、既定の保存場所に指定するメニューコマンドが現れる。

バックステージのファイル・フォルダーリストで既定の保存先を指定
[Ctrl]+[S]キーで現れるダイアログで既定の保存先を指定

 また、こうした挙動を好まないユーザーのために、新規ドキュメントのクラウド自動保存を無効化する手段も用意される。[オプション]ダイアログの[保存]ページで、当該オプションをOFFにすればよい。

新規ドキュメントのクラウド自動保存を無効化する手段も用意される

 この機能は「バージョン2509」(Build 19221.20000)以降を実行しているWindows版「Word」ユーザーに提供される。