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Google、「プライバシー サンドボックス」関連技術を廃止 ~サードパーティCookieは温存

「Google Chrome」とAndroidから段階的に削除

同社のアナウンス

 米Googleは10月17日(現地時間)、以下の「プライバシー サンドボックス」技術を廃止すると発表した。「Google Chrome」とAndroidから段階的に削除される。

  • Attribution Reporting API (Chrome and Android)
  • IP Protection
  • On-Device Personalization
  • Private Aggregation (including Shared Storage)
  • Protected Audience (Chrome and Android)
  • Protected App Signals
  • Related Website Sets (including requestStorageAccessFor and Related Website Partition)
  • SelectURL
  • SDK Runtime and Topics (Chrome and Android)

 「プライバシー サンドボックス」(Privacy Sandbox)は、同社がサードパーティCookieの代替として提案していた技術。サードパーティCookieを活用したターゲティング広告は無料コンテンツの運営に寄与する一方で、閲覧者はどんな情報が収集されているのかを知ることができず、コントロールすることもできないという現実がある。「プライバシー サンドボックス」はそれを反省し、ターゲティング広告に必要な情報を節度を持って収集し、広告主に提供するときもユーザーが好まないならば拒否できる仕組みとして考案された。

「Google Chrome」初回起動時における「プライバシー サンドボックス」の案内。閲覧履歴からユーザーが興味・関心のあるトピックを記録し、リクエストのあった広告主に提供する仕組みで、ユーザー側でトピックを削除することもできた

 しかし、「プライバシー サンドボックス」は十分な支持を得られず、サードパーティCookieの仕組みは温存されることになった。同社は広告測定のためのAttribution標準の策定をW3Cで継続するなど、廃止された技術で得られた知見を生かしていくとしている。