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無料のグループウェア「GroupSession」に複数の脆弱性が ~情報詐取・改ざんなどの恐れ存在

CVSS v4の最大深刻度は6.9、最新版へのアップデートを当該製品にログインした攻撃者による情報の詐取・改ざんなどの悪用の恐れ

グループウェア「GroupSession」に複数の脆弱性が存在

 脆弱性対策情報ポータルサイト「JVN」は12月8日、日本トータルシステム(株)が提供する、グループウェア「GroupSession」に複数の脆弱性が存在すると発表した。

 「JVN」の脆弱性レポート(JVN#19940619)が発表した脆弱性および想定される影響は以下の通り(カッコ内はCVSS v4.0による深刻度)。細工されたページやURLにアクセスした場合、任意のスクリプトの実行や意図しない操作が行われたり、当該製品にログインした攻撃者による情報の詐取・改ざんなどといった悪用の恐れがある。

  • CVE-2025-53523:格納型クロスサイトスクリプティング(CVSS v4:4.8)
  • CVE-2025-54407:格納型クロスサイトスクリプティング(CVSS v4:5.1)
  • CVE-2025-57883:反射型クロスサイトスクリプティング(CVSS v4:5.1)
  • CVE-2025-58576:クロスサイトリクエストフォージェリ(CVSS v4:5.1)
  • CVE-2025-61950:ユーザ識別情報操作による権限チェック回避(CVSS v4:5.3)
  • CVE-2025-61987:WebSocketにおけるオリジン検証不備(CVSS v4:6.9)
  • CVE-2025-62192:SQLインジェクション(CVSS v4:5.3)
  • CVE-2025-64781:(安全ではない初期設定(CVSS v4:5.1)
  • CVE-2025-65120:反射型クロスサイトスクリプティング(CVSS v4:5.1)
  • CVE-2025-66284:格納型クロスサイトスクリプティング(CVSS v4:4.8)

 影響する製品とそのバージョンは以下の通り。

CVE-2025-53523、CVE-2025-54407、CVE-2025-57883、CVE-2025-58576、CVE-2025-61950、CVE-2025-61987、CVE-2025-62192

  • GroupSession 無料版 ver5.3.0より前のバージョン
  • GroupSession byCloud ver5.3.3より前のバージョン
  • GroupSession ZION ver5.3.2より前のバージョン

CVE-2025-64781、CVE-2025-65120、CVE-2025-66284

  • GroupSession 無料版 ver5.7.1より前のバージョン
  • GroupSession byCloud ver5.7.1より前のバージョン
  • GroupSession ZION ver5.7.1より前のバージョン

 いずれの問題も 日本トータルシステムでは、最新版の「GroupSession」で対応済み。日本トータルシステムは を用意しており、最新版へバージョンアップするよう呼びかけている(「GroupSession byCloud」は既に対応済み)。

 「GroupSession」は、Javaで開発されたオープンソースの国産グループウェア。スケジュール・施設予約・掲示板・ファイル管理・稟議・Webメールなどの機能を備えており、社内のサーバーへ設置またはクラウドサービスとして利用可能。サーバーへ設置する場合はユーザー数にかかわらず無償で利用できるため、気軽に導入できる。