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Windowsのコード署名インフラが刷新へ ~2027年にはポスト量子暗号へ移行
まずは10月の「Windows Production PCA 2011」期限切れに備えよ
2026年8月24日 06:45
米Microsoftは8月20日(現地時間、以下同)、Windowsのコード署名インフラを大規模に刷新する計画を明らかにした(KB5125813)。期限切れを迎える認証局(CA)の証明書を置き換えるほか、署名アルゴリズムの強化(RSA-3072/SHA-384)、ポスト量子暗号(PQC)への備えを行う狙い。
今回の案内は、主にアプリ開発者やソフトウェアベンダー、IT管理者を対象としている。
- Windows Production CAの置き換え:「Microsoft Windows Production PCA 2011」が10月19日に期限切れを迎える。今後数週間のうちに、同じセキュリティ特性を持つ代替CAへ移行する
- 署名の強化:セキュリティとコンプライアンス要件の変化に対応するため、2026年末までに「RSA-3072」や「SHA-384」といったより強力な構成へ移行する
- PQCへの移行:量子コンピューター時代の到来に備え、2027年に耐量子署名へ移行する。将来の署名では新しいアルゴリズムやハイブリッド署名構造が使われる可能性があり、急な変更への備えが必要
注意しなければならないのは、署名証明書やアルゴリズムの変更後に動作しなくなるアプリがあることだ。同社によると、以下のような実装が該当する。
- 特定のMicrosoft証明書(サブジェクト名、拇印、発行者など)へピン留めしている
- 署名に「SHA-256」や「RSA-2048」など、特定のアルゴリズムの使用を要求している
- Windowsの信頼APIを使わず、独自で証明書チェーンを解析している
- 更新されていないプライベート信頼ストアを利用している
これらの実装は、Windowsが正しく信頼済みと判定したファイルを拒否してしまう可能性がある。また、Microsoft側で証明書をローテーションしたり、暗号を強化したり、PQCへ移行したりする際の足かせにもなる。
そのため、同社はアプリ開発者やIT管理者が取るべきアクションとして以下を推奨している。
- 証明書のIDではなく“信頼”を検証する:Windowsがその署名を信頼しているかどうかで判断する。Microsoftがサポート対象として文書化していない限り、特定のCA・証明書名・拇印を要求しない
- サポートされたWindows APIを使う:「WinVerifyTrust」や、適切な「CryptoAPI」/「Crypt32」のチェーン・ポリシーインターフェイスを利用する。独自のAuthenticode検証や証明書チェーン検証は避ける
- アルゴリズムに依存しない:信頼できるMicrosoftの署名が、常に「RSA-2048+SHA-256」のような固定の組み合わせを使うと決めつけない
- 証明書の変更をテストする:置き換え後の証明書階層と、より強力な署名構成に対してアプリを検証する
- 独自の信頼ストアを見直す:製品が独自の信頼ストアを持つ場合は、正当なMicrosoft証明書のローテーションを認識する仕組みを用意する
- 業務に欠かせないソフトがある場合、ベンダーに問い合わせる
・サポートされたWindowsの信頼APIを使っているか
・Microsoftの証明書や認証局をピン留めしていないか
・代替の署名証明書と「SHA-384」署名でテスト済みか
・独自の信頼ストアを持つ場合は証明書の更新手順があるか
・今後のPQC署名の変更に備えた計画があるか
移行スケジュールは以下の通り。同社は「いますぐ検証ロジックを見直してほしい」と呼びかけている。
- 現在:「Microsoft Windows Production PCA 2011」が10月19日に期限切れ。新しいPCAへの置き換えが進行中
- 2026年後半:Windowsの署名がより強力な構成へ移行
- 2027年:Windowsの署名が既定でPQCへ移行(下位プラットフォームやレガシーシステムにも配慮)
- 継続:セキュリティ要件や顧客の要件の変化に応じて、証明書のローテーションとアルゴリズムの更新を続ける





















