レビュー
日本語命令を組み合わせてバッチ処理を記述できるスクリプト環境「EasyBAT」
ファイルの整理やバックアップ、メディアの閲覧といったさまざまな処理が実現できる
2017年2月21日 06:00
「EasyBAT」は、日本語でバッチ処理を記述できるスクリプトエディターおよびその実行環境。64bit版を含むWindowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトやベクターのライブラリページからダウンロードできる。なお、動作には.NET Framework 4が必要。
本ソフトは、自動化処理を記述するためのスクリプト環境。条件分岐や繰り返し、ラベルへのジャンプといった基本的な制御構造をもつほか、簡単な数値の計算や文字列の検索・加工が行える。実行ファイルの起動、ファイルの読み込み・保存・移動・コピー・削除、画像の表示、音楽ファイルの再生、Webページの表示なども行えるので、工夫次第でファイルの整理やバックアップ処理、メディアの閲覧といったさまざまな処理が実現できるだろう。
最大の特徴は、スクリプトの“命令”が日本語で表現されていること。メイン画面には左右2つのリストが用意されているが、右側のリストから“命令”を選択し、左側のリストへ追加・挿入することでスクリプトを組み立てていく仕組みになっている。
命令をスクリプトリストへ追加する際は、ダイアログで“引数”を指定する必要がある。たとえば、数値(INT)の代入・計算命令を登録する場合は、数値を記憶しておく場所(数字で指定)と、代入する値または四則演算を指定する。すべてGUIで設定できる上、間違いがあればエラーアイコンで知らせてくれるのが心強い。
なお、先ほどの命令で“1”番目に記憶した数値は、“[INT:1]”という“呼び出し文字列”でアクセスすることが可能。“数値(INT)”のほかにも、“フラグ(FLAG)”、“乱数(RND)”、“文字列(STR)”などが利用できるほか、“繰り返し”の中だけで使える“CNT”などの特殊な呼び出し文字列も覚えておくと役に立つ。たとえば、“3回目の繰り返し”中に“[CNT]”を利用すると“3”という値が取り出せる。
これらの呼び出し文字列は、ツールバーにある[呼び出し文字列]ボタンからいつでも参照ことが可能。スクリプトリストで使われているラベルを抽出してリスト表示する[ラベル一覧]コマンドも便利だ。また、わからないことがあれば[F1]キーなどでアクセスできるオンラインヘルプが便利。命令やラベル、変数の使い方が丁寧に解説されているほか、“キーコードを調べる”“画像をダイアログで開き、ペイントで編集する”などのサンプルも用意されているので、これらを参考にしながらスクリプトを完成させていこう。
スクリプトが完成したら、[F5]キーで実行が可能。スクリプトを“eBAT”形式で保存すれば、ダブルクリックで実行することもできる。
ソフトウェア情報
- 「EasyBAT」
- 【著作権者】
- T.T 氏
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.0.1