レビュー

熊本城をイメージした丸ゴシック体の無償フォント「くまもと本丸ゴシックmini」

全国のお城をイメージした“本丸ゴシック”シリーズの第5弾

「くまもと本丸ゴシックmini」v1.00

 「くまもと本丸ゴシックmini」は、熊本城をイメージした丸ゴシック体のフォント。教育用漢字1,006字を含むOpenType形式の日本語フォントで、作者のWebサイトから無料でダウンロードできる。なお、利用には無償のユーザー登録が必要。

 本フォントは、全国のお城をイメージした“本丸ゴシック”シリーズの第5弾。今回は加藤清正が築いた名城・熊本城だ。伝統的でありながらも、真面目すぎない軽さと遊び心を盛り込んでいるとのことで、適度なアンバランスさがユニークなフォントに仕上がっている。

 熊本城の見所は多いが、まず挙げられるのは特徴的な作りの石垣だろう。麓は傾斜が緩やかで、一見登りやすそうに見えるが、上へ向かうほどに角度が急になり、最後には垂直に近いほどにまでなるその独特な様式は、攻め手を寄せ付けないことから“武者返し”と呼ばれる。本フォントでも、この優美な傾斜がデザインの随所に取り入れられている。

 また、本フォントは“銀杏”をイメージしているのも特徴。これは熊本城の通称“銀杏城”にちなんでいるようで、できるだけ長くとられた線や、必要以上に取り入れられた曲がり、所々に入れられた切れ目などが、クルクル、ハラハラと舞い落ちる銀杏を思わせる。

熊本城(2016年11月、著者撮影)
熊本城を築いた加藤清正公

 なお、無償で利用できる「くまもと本丸ゴシックmini」には商用不可、異体字および縦書き用グリフは非収録という制限があるので注意。商用の場合は、製品版「くまもと本丸ゴシック」を購入する必要がある。製品版には、JIS第一水準の漢字2,965字とJIS第二・第三水準で利用頻度の高い漢字460字に加え、記号・約物・キリル文字・半角カタカナなど647字が追加で収録されており、総収録文字数は4,072文字に上る。また、「くまもと本丸ゴシック銀杏」など4書体が特典として付属する。

ソフトウェア情報

「くまもと本丸ゴシックmini」
【著作権者】
フロップデザイン
【対応OS】
Windows 95/98/NT/Me/2000/XP/Vista/7/8/10など
【ソフト種別】
フリーソフト(非商用利用のみ)
【バージョン】
1.00(17/02/20)