レビュー
Word文書・テキスト・画像をEPUB化する無償ツール「LeME」 ~縦書きや左綴じにも対応
クロスプラットフォーム対応。操作も簡単で電子書籍の制作に挑戦したい入門者にお勧め
2017年9月4日 06:00
「LeME」は、EPUB形式の電子書籍ファイルを作成できるツール。Windows/Mac/Linuxに対応しており、作者のWebサイトから無償でダウンロードできる。
手持ちの「Microsoft Word」文書、プレーンテキスト、画像データをもとに、EPUBファイルを作成できるツール。縦書きの小説から、画像が中心のマンガ・イラスト集・写真集までを広くカバーしている。操作もわかりやすいので、電子書籍の制作に挑戦したい入門者にもお勧めできる。クロスプラットフォーム対応のインターフェイスフレームワーク“Qt”で開発されており、幅広いプラットフォームで利用できるのも魅力と言えるだろう。
メイン画面はウィザード形式になっており、ステップを順番に踏んでいくことで電子書籍を作成できるようになっている。初めて利用する場合は、最初の[スタート]画面で[新規作成]ボタンを押し、「LeME」のプロジェクトファイル(*.leme)を作成しよう。
次の[ステップ1:コンテンツ登録]画面では、データファイルの登録を行う。ドラッグ&ドロップで「Word」ファイル、テキストファイル、画像ファイルを追加して、表示したい順序に並び替えよう。「Word」ファイルでは、図への対応も進められているので期待したいところだ。
また、ここでは表紙や目次ページ、空白ページを加えることも可能。表紙は画像を追加して[表紙に指定]オプションを有効化すればよい。扉絵をスマートフォンなどでスクロールして表示できる“めがイラスト”にも対応している。すべてのデータの登録が完了したら、[ステップ2:本の情報]画面へ進もう。
[ステップ2:本の情報]画面では、本のメタデータや仕様を決定する。メタデータは、タイトル・著者1・出版社の項目を最低限埋める必要がある。本の仕様は、綴じ方向(右綴じ・左綴じ)と書字方向(縦書き・横書き)、レイアウト(リフロー・固定)を指定できる。たとえば小説ならば、“右綴じ・縦書き・リフロー”などと指定すればよいだろう。
あとは[ステップ3:作成]画面でEPUBファイルを出力すれば、すべての作業は簡単だ。Windows 10であれば「Microsoft Edge」で開くことができるので、プレビューをしてみよう。
なお、「LeME」は基本的に無償で利用できるが、最終ページに本ソフトのイメージ画像が追加されるという制限が加えられている。これを削除したい場合は、価格2,000円(税込み)のライセンスを購入する必要がある。
ソフトウェア情報
- 「LeME」
- 【著作権者】
- LeME Project
- 【対応OS】
- Windows/Mac/Linux
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(イメージ画像が挿入される制限を解除するには税込み2,000円のライセンスが必要)
- 【バージョン】
- 0.12(17/08/27)