レビュー
世界各地の飛行場の気象情報を取得してリストビューで表示「MetarWeather」
“航空気象定時観測気象報(METAR)”のデータをローカルにダウンロードして解析
2017年11月2日 06:00
「MetarWeather」は、“航空気象定時観測気象報(METAR)”のデータをローカルにダウンロードして解析し、リストビュー形式で詳細を表示するツール。Windows 95/98/Me/NT/2000/XPなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
航空機を安全に運航するため、各飛行場は定期的に気象を観測し、そのデータを通報している。それが“航空気象定時観測気象報(METAR)”だ。“METAR”の気象情報はテキストで表されており、たとえば松山空港(ICAOコード:RJOM)の10月1日午後4時のデータは“RJOM 010700Z 25003KT 220V290 9999 FEW030 19/11 Q1020”となる。この日時以降を順番に解析すると、“西南西の風、風速3ノット、風向きの変動は220度から290度、視程10キロメートル以上、雲量少し、雲底高度3,000フィート、気温19度、露点温度11度、気圧1,020ヘクトパスカル”といった意味になる。空港周辺の天気を知りたかったり、その街のだいたいの天気を把握したい場合などに役立つ。
とはいえ、これを毎回解析するのは大変骨の折れることだ。今回紹介する「MetarWeather」のようなツールを用いて、データのダウンロードから解析までを自動化してしまうのがよいだろう。インストール不要で利用できるポータブルアプリになっているので、USBメモリなどに入れて持ち運んでも便利だろう。
本ソフトを利用するには、まずツールバー左端の[Load METERs from Net]ボタンを押す。するとダウンロード設定ダイアログが表示されるので、データの取得先を指定し、気象情報を取得したい空港を検索して“Selected Stations”欄に追加しておこう。[Get METAR Reports]ボタンを押せば、指定した飛行場の気象情報データがローカルにダウンロードされ、解析の結果がメイン画面のリストビューに表示される。行の左端に追加されるお天気アイコンを見れば、今どんな天気なのかをだいたい知ることができる。
なお、ダウンロード設定ダイアログで[Save Settings]ボタンを押して設定を保存しておけば、毎回データのダウンロード先や飛行場の選択を行わずに済むので便利だ。
リストビューは並び替えに対応しているので、カラムヘッダーをクリックすることでデータを昇順・降順にソートすることが可能。気温や風速といった天気情報での並び替えはもちろん、飛行場の標高や緯度・経度などで並び替えてみても面白い。
さらにリストビューをダブルクリックすれば、選択された飛行場のデータをプロパティ画面で表示することが可能。ただし、編集部で試用したところ、データが正常に表示されなかった。代わりに[View]-[HTML Reports(Vertical)]メニューでHTML形式のレポートを出力することをお勧めする。
ソフトウェア情報
- 「MetarWeather」
- 【著作権者】
- Nir Sofer 氏
- 【対応OS】
- Windows 95/98/Me/NT/2000/XPなど(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.75