レビュー

日本棋院が公式で無償提供している囲碁の棋譜再生・編集ソフト「Kiin Editor」

局面のエクスポート機能が充実。クリップボード出力や画像出力、紙への印刷が行える

「Kiin Editor」v1.11

 「Kiin Editor」は、日本棋院が公式で無償提供している囲碁の棋譜再生・編集ソフト。64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/8.1/10に対応しており、日本棋院のWebサイトからダウンロードできる。

 「Kiin Editor」(棋院エディタ)は、囲碁の観戦を目的に無償で提供されている棋譜の再生・編集ソフト。新たに棋譜を作成して自分の打った碁を記録したり、プロ棋士の棋譜を読み込んで閲覧するのに利用できる。特定の局面から盤面を編集して、初期局面を作成することも可能だ。

 本ソフトで扱う棋譜ファイルの形式はUGFファイルが基本で、局面に関するコメントや有力な変化を解説した参考図を追加・閲覧・編集することができる。また、UGI/SGF/NGFといったメジャーな棋譜フォーマットの読み込みもサポート。保存時にフォーマットを選択すればSGF形式などで保存できるので、ファイルの変換にも役立つ。

UGFファイルをはじめ、各種寄付フォーマットをサポート
局面に関するコメントや有力な変化を解説した参考図を加えることができる

 機能面では、局面のエクスポート機能が充実しているのが目につく。たとえば、表示中の盤面の状態をテキスト形式でクリップボードへコピーしたり、PNG形式の画像ファイルとして保存することが可能。後者の機能は局面図をブログへ掲載したいときなどに役立ちそうだ。

表示中の盤面の状態をテキスト形式でクリップボードへコピーしたり、PNG形式の画像ファイルとして保存
棋譜を印刷することも可能

 また、棋譜を印刷することも可能。印刷の際は、すべての手順を数字で記した終局図“総譜”、指定した部分の手のみを記した“部分譜”、一定手数ごとに局面図を付与した“自動分割譜”の3つが選択できる。

 さらに、簡単な検討機能を備えているのも便利。検討機能を有効化すると、盤面が木目でなく茶色単色となり、有効化した局面から自由に石を置けるようになる。検討状態で置いた石は保存されないので、気になる変化を実際に並べてみたい場合などに活用しよう。黒白どちらが優勢か判断がつかない場合は[形勢判断]ボタンを押すと、どちらの地が多いのか、だいたいの目安を示してくれる。

検討機能を有効化すると、盤面が木目でなく茶色単色となり、有効化した局面から自由に石を置けるように
[形勢判断]ボタンを押すと、どちらの地が多いのか、だいたいの目安を示してくれる

ソフトウェア情報

「Kiin Editor」
【著作権者】
公益財団法人日本棋院
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.11(17/09/27)