レビュー
ズボラな人にお勧め? シンプルなファイル管理が魅力のミュージックプレイヤー「Boom」
ギャップレス再生やリプレイゲインなど勘所を抑えたツール
2018年3月6日 06:00
「Boom」は、シンプルさにこだわったミュージックプレイヤー。Windows XP以降に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。ただし、AAC形式ファイルのデコードなど、一部機能を利用するにはWindows 7以降が必要。
メディアプレイヤーソフトと言えば、デザインに凝ってたり、多彩なスキンが利用できたり、細部までカスタマイズできることを売りにしているものが多い。そういったソフトと比べると、今回紹介する「Boom」は少し無骨で、お世辞にもおしゃれとは言えないし、簡単なテーマ機能を備えているだけで、スキン機能などもない。
また、機能面も充実しているとはいいがたい。たとえば、シャッフル再生やシークバーといったごく基本的な機能すら搭載されていない。しかし、少し使ってみれば“悪くない”と感じるユーザーもいるのではないだろうか。
まず、本ソフトは実行ファイル単体で利用可能。セットアップの手間がないのは好印象だ。気に入ったならば、USBメモリなどに入れて持ち運んでポータブルに運用することもできる。Windows 10であれば“Microsoft ストア”からアプリをインストールすることも可能。
また、ファイル管理もシンプルだ。ミュージックフォルダーを指定するとID3タグベースで楽曲がデータベース化され、ジャンル・アーティスト・アルバムでグループ化される。あとは、青文字になっているリンク部分をクリックしていくだけで簡単に目当ての楽曲を探し出せる。フォルダーベースで楽曲をナビゲーションすることもできるので、いちいちタグを付けてライブラリを管理するのが億劫というユーザーにも向いている。
また、一般的なオーディオフォーマットが標準サポートされいるのもズボラなユーザー向けかもしれない。MP3、Ogg Vorbis、FLAC、Musepack(MPC)、WavPack、WAVE、AIFF、MP4/M4A、WMAが外部コーデックなしに再生できるため、フォーマットがそろっていないライブラリでも問題なく利用可能だ。
機能は前述の通り若干不足気味だが、次の曲を継ぎ目なく連続再生する“ギャップレス再生”や、音量を均一化して再生する“リプレイゲイン”はキッチリ押さえており、ジャンルやアーティスト、アルバムを指定してBGMとして流すだけならば、本ソフトでも不足を感じることはあまりないだろう。ただし、リプレイゲインの設定は他のソフトでタグに書き込んでおく必要がある。そのほかにも「foobar2000」のプロパティ画面を簡略化したタグエディターが付属しており、最低限のタグ編集が行える。
ソフトウェア情報
- 「Boom」
- 【著作権者】
- Peter Pawlowski 氏
- 【対応OS】
- Windows XP以降(すべての機能を利用するにはWindows 7以降が必要)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.25(18/02/20)