レビュー
複数バージョンの「LibreOffice」を同じPCにインストールできる「Separate Install GUI」
最新版を評価したいが、業務は安定版で行いたいというケースなどに
2019年8月9日 06:45
「Separate Install GUI」は、複数バージョンの「LibreOffice」を同じシステムにダウンロード・インストールするためのユーティリティ。Windowsに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
オープンソースのオフィススイート「LibreOffice」には“最新版(Fresh)”や“安定版(Stable)”、テストビルドなど、さまざまなバージョンが存在する。これらのパッケージは、必要な外部依存をあらかじめ同梱した“自己完結型”となっており、任意のフォルダーに展開するだけでインストールできる。つまり、“最新版”や“安定版”の「LibreOffice」を同じ環境に“同居”させることも可能。最新版の「LibreOffice」を評価したいが、業務は安定した「LibreOffice」で行いたいというケースにも、1台のPCで対応できる。
とはいえ、自分でインストール先を適切に設定したり、目的のバージョンを起動するためのショートカットを作成するのは面倒だ。そこで試してみたいのが、「Separate Install GUI」だ。本ソフトを利用すると、特定バージョンの「LibreOffice」のダウンロード・インストールと、並行セットアップの管理を手軽に行うことが可能。The Document FoundationのWikiにも紹介されているツールなので、安心して利用できる。
本ソフトには3つのセクションがあり、上から順番に設定するのが基本だ。
1番上のセクションでは、「LibreOffice」のダウンロードを行う。[Update list of versions]ボタンを押すと現在利用可能な「LibreOffice」のバージョンがプルダウンメニューにセットされるので、そこから目的のバージョンを選択しよう。「LibreOffice」本体のインストーラーだけでなく、オフラインヘルプやSDKもダウンロードに含めることができる。
言語設定を“ja”へ切り替えたら、[Begin download]ボタンを押してダウンロード処理を開始。完了すると、下(上から2番目)のセクションにダウンロードパスなどのパラメーターがセットされる。
上から2番目のセクションは、「LibreOffice」のダウンロードを確認し、セットアップを行う場所となっている。各ダウンロードの右側にある[Go]ボタンは、インストーラーを個別に起動する。[×]はダウンロードをクリアするボタンだ。どちらも、特段の必要がなければ触る必要はない。
このセクションで指定しておかなければならないのは、インストール先(Configure installation directory)だけだ。たとえば64bit版OSならば“C:Program Files(x86)”にすることが推奨されているが、それ以外のフォルダー(“C:LibreOffice”など)や外付けHDD(“D:”など)を選ぶこともできる。
その下のチェックボックスはONのままにしておこう。自動で「LibreOffice」のバージョン名を付加したサブフォルダーが作成されるので便利だ。
設定が完了したら、[Start installation]ボタンを押してセットアップを進めよう。セットアップが完了したら、一番下のセクションで起動ショートカットを作成しておくとよい。
なお、初回利用時に統計情報の収集を許可するかどうかを尋ねるダイアログが現れる。許可しなくても本ソフトは利用可能だ。
ソフトウェア情報
- 「Separate Install GUI」
- 【著作権者】
- Florian Reisinger 氏
- 【対応OS】
- Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 5.0.0.8