REVIEW(10/08/02)

町内会の会計業務に特化したシンプルな会計ソフト「大菜会計」

会費徴収のための納付書・領収書の印刷から決算レポートの作成まで

「大菜会計」v1.0「大菜会計」v1.0

 「大菜会計」は、町内会の会計業務に特化したシンプルな会計ソフト。Windows XP/Vistaに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7でも動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、動作には.Net Framework 3.5および「Microsoft Report Viewer 2008」が必要。

 本ソフトは、ソフト開発者であり経営者でもある作者が、町内会の会計を担当することになったのがきっかけで開発された簡易的な会計ソフト。経営者として習得した会計の知識と、実際の町内会での会計経験が活かされており、シンプルながらツボを押さえた使いやすい会計ソフトに仕上がっている。工夫次第ではサークルや部活の帳簿管理にも利用できるのではないだろうか。

 メイン画面は、用途別にボタンがグループで区切られている。利用するにはまず、“会計年度”グループにある[会計年度]ボタンを押して、会計年度と開始月を入力しよう。次に、“町内会”グループで町内会に属する世帯やその役職などの情報を入力する。町内会専用の会計ソフトらしく、班分けなどの情報も管理可能になっている。

 “町内会”グループの下にある“印刷”グループでは、班ごとに町内会費を集めるための納付書と領収書を印刷可能。班の世帯リストを印刷して、納付の有無を管理する納入簿を作成することも可能だ。なお、本機能は“班”の情報が必要になっているため、もし町内会に班がない場合でも、便宜的に班のデータを1つ作成し、全世帯を登録して運用するとよいだろう。

班ごとに町内会費を集めるための納付書と領収書を印刷可能班ごとに町内会費を集めるための納付書と領収書を印刷可能班ごとに町内会費を集めるための納付書と領収書を印刷可能

 実際の記帳は、“会計帳簿”グループの[帳簿]ボタンを利用する。ボタンを押すと帳簿画面が現れるので、そこで日付と貸方科目・借方科目などの情報を記入しよう。科目は“歳入項目”と“歳出項目”で管理可能となっており、各項目には“予算”を設定しておける。

 さらに、年度末には“決算”グループにある[歳入決算][歳出決算]ボタンから、予算と実際の歳入額・歳出額をレポートとして表示可能。決算レポートは、紙へ印刷できるほか、PDF形式で出力することもできる。

帳簿画面帳簿画面

“歳出決算”のレポート“歳出決算”のレポート

【著作権者】
(有)ダイナシステム
【対応OS】
Windows XP/Vista
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(10/07/27)

(柳 英俊)