REVIEW(11/11/07)

オープンソースで開発された高機能タスクマネージャー「Process Hacker」

「Process Explorer」に匹敵、システムをより深く知りたいユーザーや開発者に

「Process Hacker」v2.22「Process Hacker」v2.22

 「Process Hacker」は、オープンソースで開発されている高機能なタスクマネージャー。64bit版を含むWindows XP以降に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作を確認した。“SourceForge.net”のプロジェクトサイトからダウンロードできる。

 本ソフトを利用すると、動作中のプロセスの挙動を調査・管理することが可能。Microsoftの“Windows Sysinternals”で開発されている「Process Explorer」と似たソフトだが、作者によると「Process Explorer」に搭載の機能はすべて備える上、より進んだ機能も搭載しているという。たとえば、ルートキットなどのようなセキュリティ機構をバイパスするプロセスをも強制終了することも可能。かなり高機能なので、システムをより深く知りたいユーザーや、開発者向けと言えるだろう。

 画面は初期状態で“Processes”“Services”“Network”3つのタブに分かれており、管理者権限で起動した場合はさらに“Disk”タブが追加される。

 メインとなるのは“Processes”タブで、PC上で動作しているプロセスを役割ごとに色分けしてツリービュー表示する。色の設定は自由にカスタマイズ可能。また、プロセスの右クリックメニューからは、終了・休止・再開・再起動などが簡単に行えるほか、ファイルのダンプやプロセス名によるWeb検索、オンラインスキャンサービスを利用したウイルスチェックなども可能。

PC上で動作しているプロセスを役割ごとに色分けしてツリービュー表示する“Processes”タブPC上で動作しているプロセスを役割ごとに色分けしてツリービュー表示する“Processes”タブ

色分けの設定は自由にカスタマイズ可能色分けの設定は自由にカスタマイズ可能

 さらに、各プロセスのプロパティ画面からは、より詳細なシステム情報を確認することもできる。たとえば、CPU利用率やメモリの使用量、ディスクアクセスなどをプロセスごとにグラフ表示できるほか、プロセスに属するスレッドやモジュールの情報なども取得可能。

プロセスのプロパティ画面プロセスのプロパティ画面プロセスのプロパティ画面

 そのほか、“Services”タブではWindowsサービスを、“Network”タブでは外部と通信しているプロセスを、“Disk”タブではプロセスごとのディスクアクセス状況を、それぞれ一覧表示することが可能。“Network”タブでは、“ping”“tracert”、“whois”などのコマンドを利用して、通信先の情報を簡単に取得することができる。

“Services”タブ“Services”タブ

“Network”タブ“Network”タブ

“Disk”タブ“Disk”タブ

 さらに、システム全体の情報を表示したり、DLLやハンドルの検索を行う機能も搭載。OS標準のタスクマネージャーのように、タスクトレイアイコンでリソースの利用状況をグラフ表示する機能も備えている。

システム全体の情報を表示システム全体の情報を表示

DLLやハンドルの検索DLLやハンドルの検索

【著作権者】
wj32 氏
【対応OS】
Windows XP以降(64bit版を含む、編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.22(11/09/19)

(柳 英俊)