レビュー

カセットテープを仮想カセットテープとしてデジタル化「わが青春のカセットテープ」

思い入れのあるカセットテープという“形”を失わせずにパソコンで管理できる

「わが青春のカセットテープ」v1.0

 「わが青春のカセットテープ」は、カセットテープを仮想カセットテープとしてデジタル化し、管理できるソフト。Windows Vista/7に対応するフリーソフトで、ベクターのライブラリページからダウンロードできる。

 カセットテープは、80年代を中心にアナログレコード・CDのダビング用途や録音用途など幅広く使われたアナログメディア。友人から好きな曲を集めたカセットテープを渡されるといったことも頻繁に行われ、押し入れの奥に大量のカセットテープが眠っている人もいるだろう。

 しかし、カセットテープをパソコンに取り込んでデジタル化すると、曲ごとにファイルを分け、アーティスト名や曲名などを1ファイルずつ入力することになる。これらの作業により、思い入れのあるカセットテープという“形”が失われてしまうのは悲しい。

 本ソフトは、カセットテープのA面とB面をそれぞれ1つずつのWAVEファイルとして録音しておき、1つの“CASSETTE”ファイルとしてまとめて管理できる。CASSETTEファイルには、カセットテープ全体とA面・B面ごとのタイトルやカセットテープの画像を登録可能。カセットテープの画像はインストールフォルダの“cassettes”フォルダにサンプルが用意されているほか、自分で作成したものを使うこともできる。

 さらに、“インデックス”を作成することで曲名やアーティスト名を登録し、瞬時に“頭出し”を行えるようになる。また、テープのよれや伸びによってずれたピッチや音量などを補正し、次回再生時には自動補正する機能も備える。

“カセットラック”

 作成したCASSETTEファイルは、“カセットラック”もしくは“ミニラック”に登録して管理でき、“インデックス”が作成してあればテキスト検索で楽曲を検索することも可能。再生する際はオーディオ機器のカセットデッキを模した画面に、登録したカセットの画像をはめ込んで再生することができる。

 画面は、ピッチなどの補正を行う“ピッチ調整”画面、“インデックス”の入力を行う“インデックス作成”画面、カセットデッキを模した再生用の“ヴィジュアル”画面、再生テストを行う“再生テスト”画面を、[作業フェーズ]メニューなどから切り替えて利用する仕組み。また、“カセットラック”“ミニラック”は[ファイル]メニューから呼び出せるほか、ヴィジュアル画面のイジェクトボタンから呼び出すことが可能。

“ピッチ調整”画面
“インデックス作成”画面
“ヴィジュアル”画面
“再生テスト”画面

 そのほか、カセット画像の作成支援ツール“makecvd.exe”と「わが青春のカセットテープ」でピッチを補正した状態をWAVEファイルに録音し直すツール“regwav.exe”も同梱されている。

ソフトウェア情報

「わが青春のカセットテープ」
【著作権者】
白澤 氏
【対応OS】
Windows Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0

(長谷川 正太郎)