レビュー

「Google Chrome」に“ワークスペース”管理機能を追加する拡張機能「Spaces」

用途や役割に応じたウィンドウへタブを自由に移動。あとで簡単に復元できる

「Spaces」v0.22

 「Spaces」は、「Google Chrome」に“ワークスペース”管理機能を追加する拡張機能。編集部にてWindows 8.1上の「Google Chrome」v43.0.2357.130で動作を確認した。“Chrome ウェブストア”から無償でダウンロードできる。

 本拡張機能を利用すると、「Google Chrome」のウィンドウを“ワークスペース”として扱うことが可能。ワークスペースには用途や役割に応じて好みの名前を付けておくことができ、閉じたり、タブを元の状態へ復元した状態で開くといったことが簡単に行える。

 また、拡張機能のボタンを押すと現れるポップアップからワークスペースを切り替えたり、閲覧中のタブを自由に他のワークスペースへ移動することも可能。閲覧ページのリンクを他のワークスペースへ送ることもできる。

ワークスペースを切り替え
ワークスペース間で閲覧中のタブを自由にやり取り

 たとえばワークスペースに“あとで読む”という名前を付けておき、気になるWebページを“あとで読む”ワークスペースへどんどん送るようにすれば、一つのウィンドウでタブをたくさん開き過ぎてしまうという事態を予防できる。さらに“あとで読む”ワークスペースをあらかじめ閉じておき、必要な時だけ開くようにすれば、メモリなどのリソースが浪費されることもない。

 こうした動作は、特定のフォルダーへブックマークをまとめておき、それを[すべてのブックマークを新しいウィンドウで開く]メニューで開いた場合と、原理的にはほぼ同じ動作だ。しかし、そのような運用をマメに行うのは億劫で、実際にやっている人などごくわずかだろう。

 しかし、「Spaces」を利用すればそれが自然と行えるうえ、“最近閉じたタブ”の履歴をワークスペースで保持できるという利点も生まれる。また、ワークスペースをエクスポート・インポートする機能も備えており、改行で区切られたリンクのリストからワークスペースを作成したり、ワークスペースで開いているタブのリンク一覧をテキストファイルとして保存できる。現在ウィンドウで開いているタブからリンク集を作ったり、リンク集をウィンドウを開くといったことが可能だ。

ワークスペースの管理ウィンドウ。開いているタブだけでなく、“最近閉じたタブ”の履歴も保持される
ワークスペースをエクスポート・インポートする機能も

 「Google Chrome」のマルチウィンドウ機能はあまり活用されていないようだが、うまく使いこなせば、一つのウィンドウにタブをたくさん開き過ぎ、タブエリアが“ノコギリ”状になってしまうという事態を避けることができる。「Spaces」は「Google Chrome」のマルチウィンドウ機能を活用する手助けをしてくれる拡張機能と言えるだろう。

ソフトウェア情報

「Spaces」
【著作権者】
suspensionlabs
【対応OS】
(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.22(15/05/17)

(樽井 秀人)