レビュー

近くのモノと重さを交換しながら進むアクションパズル「Gramadillon」

自分を浮かせてモノを沈めて……シンプルながら頭を使うアイデア作品

「Gramadillon」

 「Gramadillon」は、自分とモノの重さを交換する力をもつアルマジロを操り、ゴールを目指す2Dタイプのアクションゲーム。Windows XP/7に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 8でも動作を確認した。ベクターのライブラリページからダウンロードできる。なお、動作にはJavaランタイム(JRE)が必要。

 このゲームの主人公は、重力(Gravity)を操るアルマジロ(Armadillo)。近くにあるモノと重さをやりとりして、自分の重さを3段階に変化させることができる。たとえば風船と重さを交換すれば体が軽くなり、岩と重さを交換すれば体が重くなる。重さを交換したいモノの近くでボタンを押せば、交換が完了する。

 重さは中量(初期状態)、軽量、重量の3段階。中量時は普通に走ったりジャンプしたりできるが、特別な力はない。軽量時には風船のように体が浮き上がり、天井を伝って移動できる。天井から下方に軽くジャンプもできる。重量時は、崩れかけた床に乗って崩したり、重みで足場を沈めたりといったことが可能。さらにジャンプで敵を踏みつけて倒せるようになる。

岩と重さを交換した重量時。脆い床を踏み崩せる
風船と重さを交換した軽量時。空中に浮かんでいく

 ゲームの目的は、各ステージに用意された“ゲート”に到達すること。ただし最初は“ゲート”が閉じており、開くにはステージの各所に散らばった“ピース”という石版をすべて集める必要がある。一見すると到達不可能な場所にある“ピース”を、重さの交換をうまく使って、自分が浮かんだり、足場を沈めたりして集めていく。

 重さを交換できるモノは、岩や風船などわかりやすいものだけでなく、巨大な建造物や動いているものなども対象にできる場合がある。まずはそれらを見つけ出すのが攻略のポイント。また重さを変えて自分が動くのではなく、モノのほうを浮かせたり沈めたりというアプローチも重要になる。複数あるモノと特定の順番で重さを交換しながら進むことで、目的地にたどり着けるというパズルになっている。

 重さの交換に回数制限はない。またマップの各所にある穴のような場所で重さを交換すると、それまで交換したすべてのモノの重さがリセットされる。敵に触れるとライフが減り、すべてなくなるとゲームオーバーとなるが、何度でもコンティニューが可能。気兼ねなくトライ&エラーを繰り返して、少しずつ仕掛けを解いていくパズルゲーム的な面白さがある。ステージは全部で4つあり、クリア後にはハードモードも用意されている。

自分の重さで仕掛けを動かす場所
上の部屋にある“ピース”はどうすれば取れるだろうか?

ソフトウェア情報

「Gramadillon」
【著作権者】
Team GRAM
【対応OS】
Windows XP/7(編集部にてWindows 8でも動作を確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-

(石田 賀津男)