レビュー

複式簿記を始めたい人に最適な無料会計ソフト「GnuCash」

本気で家計簿をつけたい人にもオススメ

「GnuCash」v2.4.12

 「GnuCash」は、オープンソースで開発されている複式簿記ソフト。Windows XP/Vista/7に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、同ソフトのプロジェクトページからダウンロードできる。

 会計帳簿は一般に、単式簿記と複式簿記の2種類に分かれる。単式簿記の代表例が家庭の家計簿であり、お金の出入りを1つの視点で記録していく。一方の複式簿記では、商品を現金で購入した場合、その出費の内容に加えて現金の減少も別に記述し、お金の出入りを複数の視点でそれぞれ記録する。その結果、複式簿記ではお金の流れを多角的に把握することができる。

 初回起動時、または新規ファイルを作成するとき、ウィザード画面が表示されるので、目的に応じて勘定科目のテンプレートを選択しよう。すると、一般的な帳簿から用途限定の帳簿まで、それぞれの目的に合った勘定科目が準備される。たとえばテンプレートで“共通勘定科目集”を選択した場合、現金での支出を“費用”の科目に記録すると、“資産”の科目からも現金の減少を確認でき、その逆も可能なため、帳簿が自動で複式化される仕組みだ。

 会計ソフトといえば、複雑でとっつきにくい印象がある。本ソフトのユーザーインターフェイスや使い勝手はひとつのオンラインソフトとして見ても、比較的にシンプルでクセもなく、これから複式簿記を始めたい、学びたいと考えている人にぴったりだろう。

ソフトウェア情報

「GnuCash」
【著作権者】
The GnuCash Project
【対応OS】
Windows XP/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.4.12(13/03/31)

(中井 浩晶)