レビュー

クロスプラットフォームで動作するオープンソースのMarkdownエディター「CuteMarkEd」

Markdownテキストの色分け表示とリアルタイムプレビューをサポート。PDF出力も可能

「CuteMarkEd」v0.8.1

 「CuteMarkEd」は、Markdown文書を作成するためのテキストエディター。本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。

 本ソフトは、リアルタイムプレビュー機能を備えたオープンソースのMarkdownエディター。ライセンスはGPL。クロスプラットフォームなGUIフレームワーク“Qt”で開発されており、Windows以外の環境でも動作するのが特長。Windows/OpenSUSE/Fedora向けのインストーラーが公式に用意されているが、ソースコードを自分でビルドすればその他の環境でも利用できるだろう。

メイン画面はオーソドックスな左右2ペイン構成。垂直スクロールバーが同期する
横分割も可能。メニューで分割比率を指定することも

 メイン画面はオーソドックスな左右2ペイン構成となっており、左側がエディター画面、右側がプレビューのためのブラウザー画面になっている。[View]メニューからは分割を垂直から水平へ切り替えたり、分割の比率を変えることが可能。全画面表示にも対応している。

 エディター画面では、“PEG Markdown Highlight”ライブラリによる構文色分け(シンタックスハイライト)がサポートされており、Markdown記法で書かれた見出しや強調、引用、リスト、ソースコードなどの部分が太字や色分けを用いて見やすく装飾される。若干動作がもたつくが、Markdown記法に慣れないうちは心強く感じるだろう。記法がまだ十分に使いこなせないユーザー向けにリンクや画像、テーブルの挿入を支援するツールも付属しているので、これからMarkdownに挑戦したいという初心者にお勧めできそうだ。[Help]メニューに用意されている記法のリファレンスを参考に、少しずつ覚えていこう。

テーブルの挿入ツール。オリジナルのMarkdownではテーブルを表現できないが、本ソフトでは“PHP Markdown Extra”スタイルのテーブル表現がサポートされている
[F1]キーで呼び出せるMarkdown記法のリファレンス

 一方、プレビュー画面ではスタイルの切り替えをサポートしており、プリセットされた7つのスタイルから好みのものを選んでプレビューすることが可能。また、“Highlight.js”ライブラリを利用してソースコード部分を色分け表示したり、“MathJax”ライブラリを利用してTeXスタイルで書かれた数式をレンダリングすることもできる。プレビューしたドキュメントは、HTML/PDF形式でエクスポート可能。[F5]キーを押せば、HTMLのコード表示に切り替えることができる。

プリセットされた7つのスタイルから好みのものを選んでプレビュー
[F5]キーを押せば、HTMLのコード表示に

 そのほかにも見出しの構造を解析して目次を生成しサイドバーに表示する機能や、スペルチェック機能、ワードカウント機能などを備える。

ソフトウェア情報

「CuteMarkEd」
【著作権者】
Christian Loose 氏
【対応OS】
Windowsなど(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.8.1(13/11/19)

(柳 英俊)