いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel効率化】特定条件のデータを一気に合計!エクセルの集計で必須のSUMIF関数使用法

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

ある条件を満たす値だけを合計したいときはどうすればいい?

 「売上一覧表の中で、特定の商品の売上だけを合計したい」「特定の社員の売上だけを合計したい」というように、ある条件を満たす値だけを合計したいときがありますよね。

 大きな表の中から、条件を満たす値だけを探して足し算していくのはとても面倒で効率が悪いですし、見落としや抜け・漏れが出るおそれもあります。

 今回は、条件を満たす値だけを関数を使って簡単に合計するテクニックを解説します。

SUMIF関数を使えば指定した条件を満たす値だけを合計できる

 売上一覧表(①)のデータから顧客別の売上高を計算して、別に作成した表(②)に集計してみましょう。

 条件を満たす値だけを合計したいときには、「SUMIF関数」が便利です。SUMIF関数は、「=SUMIF(範囲,検索条件,合計範囲)」という書式で使います。

 さっそく、SUMIF関数を使って表内の「狸小路商事」の売上だけを合計する数式を作成してみましょう。まず、セルI3に「=SUMIF(」(③)と入力します。数式を入力していくときは、最後まで[Enter]キーを押さずに続けて入力します。

 次に、条件を満たす値を検索する範囲を指定します。ここでは「顧客名」が入力されているセル範囲B3:B18をドラッグして選択します(④)。セルI3に入力した数式には、自動で「B3:B18」と入力されます(⑤)。

 あとで同じ列のセルに数式をコピーしても参照する範囲がずれないように、先ほど入力された「B3:B18」の部分を「$B$3:$B$18」に修正します。そのあと、末尾に「,」(カンマ)を入力します(⑥)。

 検索する範囲を入力できたら、「検索条件」を指定します。ここでは、先ほど入力した範囲の中で条件として指定したい顧客名が入力されているセルを指定するので、集計結果の表のセルH3(⑦)をクリックします。

 数式バーに入力されている数式に「H3」と表示されたら、末尾に「,」(カンマ)を入力します(⑧)。この部分は、数式を下のセルにコピーしたときに同じセルを参照する必要はないので、先ほどのように修正はせず、このままにします。

 最後に、「合計範囲」を入力します。ここでは「売上金額」が入力されたセルF3:F18をドラッグします(⑨)。数式バーに表示される数式に「F3:F18」(⑩)と表示されます。

 この部分は、数式を下のセルにコピーしたときにも参照する範囲がずれないようにする必要があるので、最初に入力した「範囲」と同様に「F3:F18」を「$F$3:$F$18」(⑪)に修正します。修正が完了したら数式の末尾に「)」(⑫)を入力し、[Enter]キーを押します(⑬)。

 セルI3に、「狸小路商事」だけの売上金額の合計(⑭)が表示されました。

 セルI3に入力した数式をセルI5までドラッグしてコピーすれば、「とかち川産業」「宗谷印刷」の2社についても、それぞれの売上合計金額が表示されます(⑮)。セルI7には、SUM関数を使って全体の合計(⑯)を表示させました。

SUMIF関数を使えばいろいろな条件で合計を求められる

 今回は、SUMIF関数を使って、条件を満たす値だけを合計するテクニックを解説しました。入力する数式は少し複雑に見えたかもしれませんが、書式を理解して落ち着いて入力していけば、大丈夫です。

 数式を入力するときに、セルやセル範囲に「$」を付けて固定する必要があるかどうかは、最初は判断が難しいかもしれませんが、数式の作成に慣れてくるとだんだんコツがわかってくるので、いろいろ試してみましょう。

 SUMIF関数を使うと、いろいろな条件で合計を求められるようになり、データをさまざまな視点で見ることができるようになります。売上データの分析などに役立てて、今後の業務をさらに発展させていってくださいね。