いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】計算結果に「#VALUE!」のエラーが表示された!エクセルで文字列を0とみなして計算するテク
2017年10月27日 06:55
Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。
セルに文字列が入っていても計算できるようにしたい
Excelで計算を行う時、計算に使うセルに文字列を入れていて、エラーになってしまったという経験はありませんか。セルに入力する数値が存在しない場合に、「なし」などを入力することって意外に多いですよね。数値の「0」とは少し意味合いが違うから、できれば「なし」と入力したいけれど、そうすると計算がエラーになってしまう……。Excelで小さな不便を感じる瞬間です。
実はそういう場合に、「なし」のような文字列を0とみなして計算し、エラーを回避できるテクニックがあります。今回はそのテクニックを解説します。
セルに文字列が入っていると計算がエラーになってしまう
従業員の給与を計算する表を例に説明します。この表は、それぞれの従業員について基本給(C列)と残業手当(D列)を入力し、それらを足す数式「=基本給+残業手当」によって総支給金額を計算しています。例えば、セルE3には「=C3+D3」と入力されています(①)。
残業手当は、残業時間が0時間の場合には「0」、管理職などにあって残業手当が支給されない場合には「なし」と入力することで区別されています。現在、セルD7(②)には「なし」と入力されています。
しかしこの状態だと、総支給金額を計算するセルE7(③)には、数値ではなく「#VALUE!」が表示されてしまいます。これは、計算で使用されるデータが数値以外の形式になっている時に表示されるエラーです。セルE7の数式「=C7+D7」(④)に「なし」という文字列が入力されているセルD7が含まれるため、正しく計算が実行されないのです。
そこで、今回紹介するテクニックを使って正しく計算できるようにしてみましょう。
Excelのオプションを変更する
Excelで文字列を0とみなして計算できるようにするには、Excelのオプションを変更します。
まず[ファイル]タブ(①)をクリックします。
[情報]画面が表示されるので、[オプション](②)をクリックします。
[Excelのオプション]ダイアログボックスが表示されるので、[詳細設定](③)をクリックして、スクロールバーを一番下までドラッグします(④)。[計算方式を変更する](⑤)をクリックしてチェックマークを付けます。
[OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。これで設定は完了です。
先ほどのシートの画面に戻ると、セルE7(⑦)のエラー表示がなくなり、セルD7(⑧)の「なし」を0とみなして計算した結果が表示されるようになっています。
セルに文字列が入力されていても計算できる!
今回は、Excelのオプションを変更し、文字列を0とみなして計算できるようにするテクニックを説明しました。
[Excelのオプション]画面で変更した設定はワークシート単位のものなので、他のワークシートに影響することはありません。セルに文字列を入力したいけど計算もきちんとしてほしいという時に気軽に使えます。このテクニックで、Excelをさらに便利に活用してくださいね。